料理の注文 <食事>
雲南の飛来寺にて。一緒に食べる人数が多ければ多い程中華はおいしい |
面や米粉など一品料理の場合は名前を言うなりメニューを指差すなりすればそれでOKです。中国国内であれば外国人だからといってボラれる心配はありません。
困ってしまうのは食堂やレストランで炒菜などを一品ずつ頼んでいく場合です。こういう食堂のメニューには一般的に以下のような項目があります。
特色菜
ご当地料理、おすすめ料理などです。
凉菜 冷菜
読んで字のごとく、冷たい料理です。漬け物や和え物類が主で、食事の最初に出されます。
素菜
野菜を使った炒め物(熱い料理)です。挽肉が少し使われている料理もありますが(蚂蚁上树とか)、料理のメインは野菜です。
热菜・炒菜
読んで字のごとく熱い料理、炒め物です。素菜に対しこちらは肉がメインの料理です。素菜も热菜の一種に入れて「热菜(素菜)」「热菜(肉类・荤菜)」というように分類していることもあります。
汤类
スープ類です。汤はスープ、羹はあつもの(とろみのあるスープ)です。
点心
ご飯とか麺とかその他です。チャーハンとかご飯を頼むと地域によってはおかずをほとんど食べ終わってから持ってくることがあるので、おかずが一通り揃った所で「ご飯持ってきて」と頼んだ方が良いでしょう。ちなみに成都はご飯は無料だそうです。西安は有料ですがおかわりは無料です。
饮料
読んで字のごとく、飲み物です。メニューに載っていなくても頼めば近くの店から買ってきてくれます。自分で買いに行っても構いません。ビールを注文するときは必ず「冷たいビール」と注文しましょう。ちゃんと言わないと常温のビールが来ることがよくあります。
一人であれば热菜一品とご飯で十分です。贅沢したいとき、空腹の時は凉菜を一品追加しても良いでしょう。それ以上注文してもまず食べきれません。二、三人の場合は凉菜一品、素菜一品、热菜一品くらいで良いと思います。三人なら汤を追加してもOK。四人だと凉菜一品か二品、素菜一品、热菜一品、汤くらいでちょうど良いと思います。
食事をする上での注意事項ですが、決して「食べきらなくてはいけない」と思わないでください。日本人はどうしても「残してはいけない」という意識が働いてしまうのですが、中国で常に料理を残さず食べきるのは至難の業です。「残しても良い」というより「残すのが当たり前」と考えるようにしてください。最近は中国で「浪费」という言葉が流行っていて、料理を大量に残すような「浪费」はいけない、などとよくいうのですが、実際の所は相変わらず大量生産大量廃棄の伝統が残っています。もちろん残さず食べきるのが理想的ですが、異国のこと、注文に失敗して予想外に大量の料理が来てしまうことがあります。そういうときは無理をせずどんどん残しましょう。
西安にて。凉菜1、素菜1、热菜1、汤1で20元くらい。二、三人前 |
中華料理の名前はある程度規則性があり、ルールがわかるとどんなものか多少の予測がつきます。たとえば日本で最も有名な中華の一つ青椒肉丝(チンジャオロース)は、ピーマン(青椒)と肉(ただ肉というと豚肉のこと)の細切り(丝)を炒めたものです。鱼香肉丝であれば、鱼香という味付け(魚とは関係ありません)をした肉の細切りだし、鱼香茄子であれば鱼香味の茄子料理です。
と料理名のパターンをいくつか紹介しようと思ったのですが、小学館の日中辞典(電子辞書の中国語辞書は必ずこれ)の「菜谱(cài pǔ)」のコラムに大量のサンプルが載っていたので、ここでは説明しません。辞書の方をチェックしてください。