灼熱のトルファン

その一 7/4


7/4 23:41トルファンのホテルにて

 今日は全く疲れ果てた。暑過ぎる。
 バスは九時くらいにトルファンに到着。下ろされたところがどこだかよくわからなかったので(トルファン経由ウルムチ行きでトルファンで下りるのは俺だけだった)寄ってきたタクシーに乗って緑洲賓館へ。敦煌のタクシーではドミあるよといわれたのだが、ドミは無かった。トルファン賓館まで歩こうと思ったら、ウイグル人の室伏広治みたいな顔の兄ちゃんが寄ってきて、スクーターでただで乗せて行ってやるというので乗せてもらう。予想通り彼はタクシーの運ちゃんでホテルの前で交渉開始。敦煌で教わった話を元に380元の言い値を250元まで値切って決定した(30分以上かかったと思う)。敦煌のバスの値段を考えるとバスに乗っても160〜170元位するんじゃないかと思う。時間を気にせず一人でのんびり見て回ることを考えるとまあ良いところかな。やっぱり三人くらいいると手頃な値段になるんだけど。
 トルファン賓館のドミ30元にチェックインしてすぐに出発。まず包子(1個0.5元)で朝食をとってから、火焔山(20元)、ベゼクリク千仏洞(20元)、高昌故城(30元)、葡萄溝(30元)、蘇公塔(30元)、カレーズ(20元)、交河故城(40元)と盛りだくさん。特に印象的だったのは高昌故城・交河故城と千仏洞かな。千仏洞はイスラムの侵入などでほとんどが破壊されてるけど、わずかに残っている壁画の一部は本当にきれいである(ベゼクリクとはウイグル語で「美しい」)。芸術レベルでは莫高窟に劣らない。また二つの故城は広大な敷地内に、建物や城、寺の残骸がいっぱい残っていて、壮大なものである。特に交河故城は大きい建物が多い。1400年前から700年前くらいまでかなり栄えた都市の遺跡であるが、今は樹の一本も生えない、荒涼とした死の世界である。楼蘭もこんな感じなんだろう。ここ見たらわざわざ楼蘭まで行くことはないかな?と思った。
 あとここはツアーじゃなくて良かったと思う。玉門関・漢長城もそうだが、誰もいない沙漠や遺跡を一人でとぼとぼと歩いているとすごく感傷的になる。たくさんの観光客と一緒にゾロゾロと、マイク片手にでかい声で解説してまわるガイドについて歩くのではイメージぶちこわしである。高昌故城は中に馬車がいて10元で奥の大仏寺まで往復できるのだが、それはそれで楽で効率的ではあるものの、そういう「はい、見ました、はい、写真撮りました、はい、終わりました」みたいな観光はつまらないと思う。
 もう一つ印象に残ったこと。暑い。交河故城は43、4度はあったらしい。一時間くらい歩いたと思うが、暑くて途中で倒れるんじゃないかと思った。水は800mlくらい持っていたのだが、ぎりぎりセーフというところ。水が切れたら本当に倒れてたかも。
 葡萄溝では葡萄棚のしたでウイグルの歌と踊りを見ながら葡萄とハミ瓜を食べて昼食代わりにした(10元)。一人日本語を勉強中のウイグル人の女性がいて、日本語と中国語とウイグル語をミックスでいろいろと話をして楽しかった。というかそこまでの過程で体力を使い果たして、動けなくて休んでたという感じだけど。
 観光ポイントをもっと減らすなら千仏洞と葡萄溝、交河故城の三カ所で良いかもしれない。蘇公塔は市内に近くて路線バスでも行くことができるし、火焔山は千仏洞に行く途中で車内から見れば十分、カレーズも博物館自体は大したことはない。
 でホテルに戻って三時間ほど寝て(もうくたくた)シャワーを浴びて(5元取られた)、10時過ぎにようやく暗くなってから食事、炒飯みたいなの(抓飯?)とカバブ3本で4元。安い。うまい。特に羊肉のハンバーグみたいな串はうまかった(おまけ。食堂?で働いてたウイグル人の姉弟。こういう外で食べる食事は何でもうまく感じる)。でホテルに帰ってくる。明日はウルムチへ移動したらゆっくり休もう。
 今日の歩数 27697歩 歩数云々じゃなくて暑過ぎ


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