シェムリアップ
その五 12/9
バスはまだ来ない。日が高くなり暑くなってきた。
今日はのどの調子が悪い。ちょっと風邪気味かも。シェムリアップは(というか隙間だらけのあの宿は)朝方結構寒くなるので、そのせいかもしれない。夜寝る時はまだ蒸し暑いんだけど。連日の疲れもあるだろうし、体調管理が結構難しい。
ようやく昨日の分。朝4:40起きで五時出発。たぶん5:30くらいにアンコールワット到着。前日バイクタクシーのドライバーはスラ・スランで見ると行っていたんだけど、アンコールワットで下ろされた。まあどこでも良いけど。
ここも日本人が多い。プノン・バケンに比して更に多いような気がする。一時間ほどかけて朝日を観賞。待って待ってようやく出てきた時はちょっと感動。ただずっとアンコールワットの巨大な建物に遮られていて、出てきた時にはもうかなり強い光を放っているので、朝焼けはほとんど見ることができない。アンコールワットで、という価値を抜きにすれば海から昇る朝日の方がきれいだ。
日が昇ったあと、もう一度アンコールワットの中に入ってみる。前々日調子悪くて良く見ていなかった第二回廊を中心に、ほんのちょっとの時間だけど、ようやく満足できた。
そこからタクシーで四十分くらい走ってバンテアイ・スレイへ。評判通り非常に美しい精緻な彫刻が一面に施されている。建物そのものが彫刻のようである。インドのマハーバリプラムの寺院のようだ。まさにクメール美術の粋である。
着いた時にはまだ観光客が多くなかったのだが、しばらく見ているうちにツアー客が次から次へとやってきたので、その一つに混ざって英語のガイドを聞く。やっぱりガイドがあるといろいろと面白い。出る時にはかなりの数のツアー客がどっと押し寄せてきていて、かなり混み始めていた。ここは朝早めに行くのが良さそうだ。
そこから4、50分バイクで走ってクバル・スピアンへ。バンテアイ・スレイからは道が舗装されていなくて、かなりのでこぼこ道である。ただ道は悪いが田舎の雰囲気に溢れていて道ばたを眺めていると結構楽しい。バイクを見かけると子供が出てきて「ハロー」と手を振ってくる。のんびりツーリングには楽しそうだ。まあ道が悪くて疲れるけど。
クバル・スピアン。駐車場から山登り。三十分くらいかな?途中急なところもあるにはあるが、雨崩に比べたら平地みたいなものだ。
で、ようやく川に到着。もう少し広いところ(広い川)だと思っていたのだが、意外と小さな川だった。川底一面にリンガが彫られ、あちこちに仏像が彫刻されている。ここでもフランス人の客のガイドでくっついて見て回る。もちろんフランス語はわからないけどルートや、どこに彫刻があるかなんてことがわかるので便利。
ここも下りる時になってツアー客が続々とやってきていた。あの狭い川沿いではさぞかし混むことだろう。
再びバイクに乗り今度はミクシィで教えてもらった地雷博物館へ。地元の人には「アキラ」で通っているらしく(ア・キラという人の名前だが)バイクに乗っていて「次はアキラに行くんだな?」と聞かれた。
地雷博物館。バラックみたいなところに撤去した地雷が山と積まれていて、展示されているパネルのほとんどはいろいろな国の人がボランティアで作ったらしい手作りの博物館である。パネルでいろいろと説明はしてあるが、そういうのは必要ないほど、山のような地雷がカンボジアの現状を表している。Tシャツを一枚購入してそのおつりといくらかのリエルを寄付してきた。手持ちの現金がほとんどなかったのでちょっとしか寄付できなかった。ちゃんと準備しておくべきだったなあ。
という感じで四日目の観光は終了。バイクで宿に戻り、お金を払う。45ドル+クバル・スピアン追加分10ドル。クバル・スピアン〜バンテアイ・スレイの往復で10ドルは高いような気がしたけど、ドライバーにはとても満足したのでチップの意味も含めて(元々45ドル+チップ5ドルで50ドル払うつもりだった)10ドル払う。もちろんベトナムのように金でもめることもなかった。
宿に戻ってまずは市場に行って昼食。2000。麺。あとまわりをぐるぐるしてCDを探すけど一枚一ドルとかいって高いのでパス。ドル安なのでATMでいくらかドルを下ろしておこうかと思ったら、システムメンテナンスでサーバがダウンしています、だって。のんきなものだ。一度市場に戻ってずっと気になっていたかき氷みたいなのを食べる。1000。おいしかった。これなら毎日食べてもよかったなあ。
部屋に戻り宿のPCのLANケーブルを勝手に使ってメールチェック。あとTシャツを洗濯。昆明を出て以来服は全て手洗いである。
で夕方まで昼寝して、市場で夕食。快餐形式のカンボジア?料理。味はともかく(しょっぱ過ぎる)量には満足。料理一皿2000×2とご飯500で4500。あと近くでロンリープラネットのタイ版を5ドルで購入。バカに安いけど古本かな?もっと値切れそうだ。(あとで開いてみて気がついたんだけど、コピーした海賊版だった)ビール二本買って宿に戻りシャワーを浴びてDVDを見ながらビールを飲む。『神雕侠侣』ついに見終わった。ラストはどうかと思うけど、意外と面白かった。でもこの先何を見よう。昆明で買った中国映画のDVDが数枚あるだけだ。このペースで見て行ったら足りなさそうである。
・・・とたまっていた日記をようやく片付けることができたのだが、九時丁度、バンコク行きバスはまだ来ない。
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