梅里雪山(尼農大峡谷)

その六 11/10


11/11 18:27昆明行きバス内にて

 ようやく昨日11/10の件。朝食に粥を食べ、黄虫にチョコレートやいろいろな食べ物をわけてもらって(買おうにもここには店が無い)、なんだかんだでラムの店の刀节にポーターを頼んで(150元)8:50に出発。俺とエコーと小リンの三人。ここで彼ら山村の人間の力を目の当たりにする。十数Kgののバックパックを背負った刀节はものすごいスピードで道を上り下りして、ほぼ手ぶらのこっち三人はほとんど走るようにして追いかける、という状態である。常々馬子の体力は大したものだなあと感じていたもののこれには本当に驚いた。
 途中別の五人組と合流して一緒に歩く。中に一人、ものすごく嫌いなタイプの人間がいたのだが、逆に考えると今まで欧哥や黄虫、好人、大雷と良い人ばかりに巡り会えてすごく幸運であったと思う。何はともあれ二時間ほどで尼農大峡谷へ到着。入口付近で一人で来ていたオランダ人女性と出会い合流。旅行中いろいろな中国人から「バックパック担いで一人で歩き回っている欧米人」の武勇伝?を聞かされていたが、彼女もその一人である。まあバックパックはそんなに重くはなかったが、中国語も解さず一人で対したものである。
 尼農大峡谷。その名の通り大峡谷である。眼下はるか数百m下に澜沧江(メコン川)が流れ、道は人一人でいっぱいいっぱいの細い山道である。もちろん手すりなんてないし、あちこちに崖崩れで歩きにくい場所がある。落ちれば死ぬだろうし、もし生きていても助けようが無いというようなところである。景色はいいのだが、足下に集中して歩かないと危ないので、周りを見る余裕が無い。スリリングで面白いといえば面白いのだけど。あとここも紅葉がとてもきれい
 一時くらいに尼農村に到着して昼食。味はまあまあ。ゆっくり休んで二時半くらいに再び出発。エコーも小リンもその他も結構ばててたみたいだけど、俺はまだ大丈夫だった。
 午後も峡谷の同じような道を歩く。このあたりは標高2200mくらいのところで寒くはなく、日差しが強くてむしろ暑かった。小リンの顔は一日で真っ赤になっていた。普段はあまり飲まないのだが、この時ばかりは冷たいスプライトかなにかを飲みたかった・・・のだが、途中の村で立ち寄った二軒の店には、ビール以外何も置いていなかった。田舎である。そもそも道通っていないしなあ。
 ここまではほとんど下りか平地だったのだが、最後西当村に到着する直前に登りが待っていた。


11/11 19:11どこかの食堂にて

 最後の登りではもうみんなバテバテという感じだったのだが、自慢ではないが俺は結構平気だった。旅行中は一日中ぶっ通しで歩くことが良くあるので正直なところ平地はいくら歩いてもそんなに疲れは感じない。危険ではあったが、ここ数日よりはよっぽど歩きやすい道である。
 そんなこんなで5:30くらいに西当に到着。すぐに包車に乗って(俺ら三人、夫婦一組、オランダ人のラティーナ)飛来寺へ。飛来寺ですぐに大雷と合流して、大雷の泊まっている宿へ。20元。本当はWiFiのある梅里山庄の方が良かったんだけど、一生懸命勧められたので断りきれず。友達の方が大事だしね。梅里山庄に預けておいた荷物を返してもらってチェックイン。四階まで荷物を運ぶのはさすがにしんどい。
 iBookを持って梅里山庄の前でメールをチェックしたりして、大雷の知り合いやなんかと七人で夕食。牦牛火鍋。正直言うとご飯にスープかけて食べるのが一番おいしかった。前日小学校で知り合った人の経営する酒吧へ行こうというエコーの誘いは断って部屋でメールの返事を書いたりなんだり。
 今日の歩数 43061歩 38.75km?


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