四たび成都

その二 10/11


10/11 15:46成都動物園にて

 今パンダのコーナーの前なんだけど、こちらに背を向けたまま動いてくれないのであまり面白くない。
 今日は何時に起きたのかよくわからないんだけど、とにかく定刻くらいに成都に到着。バスに乗ってまずは東城根上街の中国青年旅行社へ行きチベット行きの方法を調べる。九賽溝と楽山と二度ツアーで使ったところである。いったらまだ覚えていてくれて、また来たのか、こんなに長いこと旅行しているのか、と驚かれてしまった。で話を聞いてみると、まず往復鉄道というのは無くて单飞もしくは双飞とのこと。かつツアーだと全て団体行動になるらしい。鉄道のチケットの手配だけ頼めるか聞いてみると、旅行社が個人のチケットを買うのは禁止(と不允许と言っていた)されていて、自分で窓口行って買わなくちゃいけないらしい。しかも個人のチケットはかなり手に入りにくい、とのこと。あともう一つの問題は出発が「入藏函」(外国人がチベットに行くには許可証のようなものが必要。許可証無しで闇バスで行っちゃう人もいるけど)の関係で10/15以降になってしまうということ。なす術無く成都に四日も滞在するのは痛い。
 とりあえずそこは保留していつものユースホステルへ。取り壊し地区の中にあるんだけど、前にも増して道がぐちゃぐちゃになっていて、道の両側の建物もあらかた壊されていたので、もう無くなってしまったんじゃないかと心配したのだが、まだちゃんと営業していた。犬のタイガーも元気そう、と思ったら黒い子犬が増えていた。フロントで話をしていたら、中国語うまいね、と言われたので、忘れられたのかと思ったのだが、ここもちゃんと覚えていてくれたみたい。西安で勉強していた、と言ったら、西安は日本人留学生が多いんだろう、と言われた。多くねえよ、と言ったら、この前西安の日本人留学生の女の子が一人来たとのこと。髪の短い子だ、と言うんだけど、広島の子かな?
 ここでもチベット行きの話を聞いてみると、飛行機片道+入藏函で1900元、行った先で勝手にチケット買えば?中国語出来るんだし、とのこと。買えなかったらバスもあるし。バスは嫌だけどまあそういう手もあるよな。ツアーで団体行動を七日間(!)も強いられるよりはマシだろう。入藏函は一日で準備できるとのこと。この辺はさすがに手慣れたものである。割引で1700元にしてくれるとのこと。
 再度旅行社まで歩いて同じ条件を出してみると、入藏函は400元で飛行機が「一千多」という回答。それならホステルよりもちょっと安いかな、とよくよく聞いてみると1500元くらいだって。1500を「一千多」とは言わないんじゃないか?で、結局大差無さそうなのでホステルの方で頼むことにする。
 帰りがけに天津汤包を二笼(四元)買ってホステルの中庭で昼食。汤包というわりに中にスープが入ってなくてがっかりである。騙された気分。食べきれなかった分は二匹の犬にやる。
 食べ終えて『挪威的森林』を読んでいたら旅行デスクの兄ちゃんが来たので、あさって発でラサ行きのチケットを手配してもらう。さすがに今日の明日は少々つらい。
 本をひとしきり(といっても二ページだけだけど)読んでから昼寝。


10/11 20:25ユースホステルにて

 40分ほど昼寝してからとりあえず成都動物園へ。駅でバスを乗り換えて2元。動物園12元。学割は無し。とりあえずパンダ館へ向かう。この前は一頭しかいなかったけど今回も・・・今回は二頭いた。しばらく見てるけど動きが少なくてちょっと退屈かも。でんぐり返ししたりするのはかわいいんだけど、ぼーっと背を向けていることが多過ぎる。それよりはパンダの動きにあわせて移動する人間を見ていた方が面白いかもしれない。
 前回はあまり時間が無くてパンダ以外見れなかったので、今日はゆっくりと他を見て回る。が大きいのにはちょっとびっくり。まともに動物園をまわるなんて何年ぶりのことか。
 動物園を出てバスに乗り駅の一つ手前で下りる。DVD売っている店が何軒か並んでいたので覗いてみる。んだけど西安とは全く様子が異なるのでびっくり。まずDVDの数が少なくて、大部分がVCDである。で少ないDVDはどういうわけか聞いたこともないような変なタイトルばかり。ハリーポッターのパクリみたいのとか、パイレーツオブカリビアン3とか。値段を聞いてみると四块というので西安より安いのか、と試しに一枚買ってみることにする。西安で買ったDVDは全部送ってしまったので、今見るものがないんで。で、五元札を出すと指を十字にしてsi块。そうそう、すっかり忘れていたけど、成都は十をsiと発音するんだよな。十元じゃ高いなあと思いつつも記念に一枚購入する。そういえば西安ではついぞ見かけなかったエロDVD(VCDかも)が成都では堂々と売られている。人体芸術と銘打ってはあるけど、要は女性のヘアヌードである(ジャケットの写真からしてヘアヌードである。ちょっとびっくり)。人体芸術ではあるけど男の裸は無さそうだった。
 でバスに乗ってホステルへ帰還。帰り道に甜皮烤鸭半匹(8.4元)と成都名物らしい何とかいう烧饼(1.5元)、ついでに陕西名物肉夹馍(2.5元)、雪花ビール2.5元。肉夹馍懐かしいなあと(といっても数日前まで何度も食べていたんだけど)買っては見たものの、出来合いの肉を挟んで電子レンジでチンと、本気で失望してしまった。高いし。実物を見ない限り買うのをやめよう。
 ホステルに戻って例のごとくタイガーと黒犬アリサと一緒に食事。お腹いっぱい。
 明日は何しよう。以前見損ねた川剧でも見てみるかなあ?


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