一瞬の夢 −中国の旅−
第三章 「続いている公園」 その2



5/4(金)AM10:24 司馬台行きバス車内にて
現在司馬台長城行きのバス車内にいる。8時半に出発して2時間大部まわりの景色が変わってきた。ちょっと向こうにはもやの中に山々が見えかくれし道のわきも段々畑になっている。山は木がまばらにはえているだけで岩がむき出しとなっており荒りょうとした雰囲気だ。今通った壁には「黄家山」と書いてある。片側1車線の道を次から次へと追いこしをかけながらバスは走っていく。
観光バスだけあってさすがにバスはキレイだ。前にはテレビもある。今は中国語字幕つきのハリウッド映画をやっている。<自分もこんなにきれいなバスは初めてだった。日本のバスと変わらない(VCD付き)。>


5/4(金)AM11:57 司馬台行きバス車内にて
万福山 先ほどは途中で第一ポイント白龍潭に到着したため中断。万福山という山の山登りだ。20元。山歩きは結構疲れた。特別見るべき所はないと思うが、うすもやにけぶるまわりの山はちょっと深山幽谷といった趣きがあって(少しだが)なかなか良い。まあわざわざ来るような所ではないと思うけど。<途中やぎ使いがやぎをたくさん連れてやってきたヤギ使い 。武器(長い鞭のようなもの)を持っていたので戦うのは止めておいた。子どもがやぎを見て「羊肉来了!」と言っていた。日本人の子どもにこの発想はないと思った。><念のために訳すと「羊肉が来た!」。しゃぶしゃぶにしようかジンギスカンにしようかさぞ迷ったことだろう(ヤギだけど)。ヤギ使いはこういう中国人からヤギを守るために武器を持っている。ちなみにヤギ使いの武器は先がサスマタみたいになっていてちょっと鞭とは違う。>
バスの続き。ハリウッド映画はオクラホマで爆弾魔が暴れてFBIが追いかけるといったわりと・・・今映画が再開されてようやく気がついたんだけど「マーシャルロー」だった。・・・わりとありきたりな内容だ。これからニューヨークに戒厳令がしかれてからが見せ場なんだろうけど。ちなみに出発当初はテレサ・テンの曲がカラオケみたいにしてかかっていた。まわりの中国人は映画を見ているみたい。
・・・もうそろそろ司馬台につきそうだ。


5/4(金)PM11:15 二外部屋にて
毎日書いているが今日も今日とてキツイ一日だった。肉体的には今日が一番キツカッたかもしれない。
今日は6時起床。もうちょっと前に目が覚めて時間が分からず寝ていたが木村がわざわざ起こしに来てくれた。起きてみると・・・お腹が痛い。こわしたというほどではなく腹調子が悪いという程度ではあるが。なんか胃もちょっと痛い。ような気がする<「羊宝」にあたったのかも>。二度ほどトイレに行き薬(赤玉、口をあけたものがなぜかあったので)を飲んで出発。
ついでだが、今日は学校に泊まったせいか高校の夢を見た。何かの授業で宿題が出されるという夢だ。「図書室の本すべてに平仮名の「へ」という文字が全部でいくつあるか調べてこい」というものだった。少しやってみて「そんなのできねえよ。どうせ答えだって無いんだろう」とか友達と話をしている辺で終わった。
閑話休題。
学校の南門からバスで地下鉄「四恵」駅へ移動。1元。地下鉄で東直門へ移動。3元。東直門で司馬台行きのバスを探す。が、おれの方は腹が痛くて木村について歩くので精一杯だった。東直門ではバスが見つからず地下鉄の隣の駅の東四十条まで歩き。お腹もいたいが朝の散歩は気持ちが良いものだ。綿毛も結構飛んでいる<北京の春先は綿毛がたくさん飛ぶらしい。もうシーズンも過ぎてはいたが、北京ではどこへ行っても綿毛がふわふわと飛んでいるのを見た>
昨日書き忘れたが、昨日東四十条で司馬台行きのバスを探しておいたのである。旅遊12路。ただ「休日のみ」と書いてあり今日でているか良くわからなかったので始めに東直門に行ったというわけだ。で東四十条でメデタク司馬台行きのバスを発見。乗りこむ。キレイなバスで1人70元<五一節でお休みだったのかも>。ちょっと高い気がするが、中国人料金だ。8時半ころに満席になったところで出発。VCDを流しながらバスは走り、10:35に白龍潭へ到着。12:05出発。
12:30ころ司馬台頂上へ到着<万里の長城といえば「八達嶺長城」だが、前回行ったので、今回は最も長城らしいといわれる司馬台の長城。八達嶺は割と平坦なところにあり修復もかなりされていていわば初心者向け。司馬台は市内からかなり遠く修復もあまり進んでいない、かなりの山の上にあるいわば通向けの長城らしい。>。登り方には歩き、ケーブルカー、ボートとリフト?の3種類あるらしく、当然歩きを選択。朝から何も食べていないので門前の店でチャーハンを食べる。10元。しょっぱくてうまくない、高い。観光地だから。チケットを購入(30元)、登り始める。13:10くらいにスタートだったと思う。どんどん登る。これは正直キツイ。長城までは15〜20分程度でつくのだが長城をつたっていくのが本当に大変である。
長城 長城 長城
山の尾根伝いに進むものだから平坦なところはほとんど無く、階段ばかり、それも登り階段ばかりである。1時間ちょっと進んだ所でバテバテになってしまった。相当高くまで登ってきている<所々にアイスや飲み物を売る店があった。全く頭が下がる、冷凍庫を担いで上ったり降りたりする人の気が知れない。><その昔こんなところに壁を作ったやつら、こんなところまで攻めてきたやつら、こんなところで守っていたやつらの気が知れない。>。時間の都合もあるし(3:45集合)何より足がつらいので帰りはケーブルカーにする。ケーブルカーのあるところまで降りると足ががくがくしてきた。ケーブルカーは30元也。楽である<前のゴンドラに乗っている女の子が鼻歌(というか「北の国から」)で「天空の城ラピュタ」のテーマを口ずさんで?いた。まあそんな感じかも。>。10分以上ある長いものだ。ずい分歩いたものだと感心してしまう。下を眺めると外人のじいさんや中国人の集団がケーブルカーの下の道無き道を降っている。良くやるものだ。あきれてしまう<これも相当すごい>。ケーブルカー到着で門を出てすぐ、水とコーラを購入する。各5元。高い。観光地だから。登る前水を1本弱持っていたのだが、頂上付近で飲みほしてしまい(だいぶ倹約はしたのだが)のどがからからだったので仕方がない。コーラは実にうまかった。今日はくもりぎみでさほど暑くはなかったのだが、ずい分とのどがかわいた。登る前に水を2本くらい用意しておいた方が良いかもしれない。
PM3:45定刻にバスは出発。本当に疲れた。バスは途中で検問につかまる。一度止まるふりをしてそのまま走っていったのだが、結局パトカーに追いつかれて逆戻りするハメになった。10分程も運転手と警官が話をして(たぶん)何事もなく解放された。バスは6:30ごろ東四十条到着。
多少時間があるので地下鉄で王府井へ移動。変わったとは聞いていたが本当にびっくりしてしまった。前回来たときは左右の多くの建物が工事中でさほど人通りも多くなかったのだが、今や新宿と銀座と浅草を合わせたぐらいの騒ぎである。
王府井 王府井 王府井
特に人の多さには圧倒される。すごいものだ。小腹が減ったので王府井入口のマックでハンバーガーを食べる。チキンタツタの辛いやつみたいの。9.9元。辛い。木村はエッグソーセージバーガー。9.9元。マフィンでないだけで味は同じ。安いのでソフトクリームを食べる。2元。普通のハンバーガーが4.5元だから相当安い。マクドナルド インドでもそれくらいの安さだったが・・・日本が高いのかも。王府井をその後はじまで歩き、CDとおみやげを探しにちょっと戻ったところのデパートへ。デカくてピカピカのデパートだ<王府井にはでかくてピカピカのデパートがいっぱいある。そういえば王府井の道半ばのデパートの前では逆バンジーもやっていた。>。地下でCDをのぞく。収穫なし。ちょっと高いし(25〜35元くらい)<普通は10〜20元。>。食品売り場で北京火考鴨(27元×2)とお茶(100g14元のを4つ)をおみやげに購入。おみやげはこんなもので良いだろう。その後バスで学校前まで戻り、前の店で食事。7日目夕食 狗肉なべだ。味はまあまあか。量が多すぎて全然食べきれなかった。33元<どうも犬の肉は食べられない。自分でもよく分からないがとにかく精神的にだめだ。><まあ普通の人はそうだろうけど。自分はほ乳類であればどんなものでも食べられると思う。猫でもコウモリでも。ただし昆虫はダメ。イナゴも蜂の子も。>。学校の中のお店で水とジュース(リンゴソーダ?)を購入し3.7元部屋へ戻る。
お腹はまだちょうし悪いし、鼻水は出るしお湯は出ないし疲れてるし、のどはかわいているし早く寝ようと思いつつ日記を書いている。