一瞬の夢 −中国の旅−
第二章 「迷路」 その2



4/30(月)PM10:45 ホテル勝利飯店にて
一時シャワー中断。足腰がガタガタになっている。
ホテルに戻って木村と合流。テレビで米アカデミー賞の授賞式をやっていたのでボーッと眺める。結果は知っているし、言葉は中国語ふきかえで分からないし、面白くもなんともない。3日目昼食 その後下の食堂で食事。予想外に量が多く、全然食べきれなかった。味はおいしかったと思うが、スープにはやっぱり香草が入っている。44元(たしか)。食事後バスにて大雁塔へ移動20元+15元<これは移動費ではなくて入場料。お寺に入るのにまず20元、塔へ入るのにさらに15元。>。さすがに有名スポットらしく観光客も日本人も一杯である。ただ塔としては別段面白くもなんともないと思う。大雁塔頂上にて 最上階まで登ればそれなりに見晴らしは良いが、西安の街からはかなり距離があるし、くもりだからかけぶってくすんだ感じがするしで、そう見ごたえもないし、内部は新しい建物だし(日本の復元したお城のようなものだ)とあまり良い所はない<自分もきれいすぎてがっかりした。自分のメモに「きれいすぎて三蔵法師もちょっとがっかり」と書いてあった。>。まわりのお寺にしても真新しい感じがしてすごく違和感がある(日本のお寺のような一種さびれた感じはなく、本当に新しいある意味華やいだ雰囲気さえあるのだ)とりあえず、清真大寺へバスにて向かう。本当は旧長安城趾へ行くつもりだったのだが、時間がなくて急遽変更したものだ。鐘楼でバスを降りせまい路地を適当に移動<バスを先に降りた人の後に付いていっただけで、本当に適当に移動した。>。印章屋市(はんこや看板、ハタなどを作っている)を通る<狭い道の両側に同じような店がびっしりと建ち並んでいる。>おみやげ物屋街 自分とは全然関係無いのだがなかなか面白い。そこをぬけると今度はインド・バナーラスはダシャーシュワメートロード(から出ている道、ヴィシュワナートロードだったか)のようなあやしげな西安みやげ屋がえんえんと並んでいる道である<ここも似たり寄ったりの店がえんえんとならんでいる。>。荷物になるので買う気はなかったが、ぶらぶらとひやかしながら歩く。客引きもうるさくなくなかなか良い所だ<ほとんどの店の軒先に鳥かごがつるしてあった。もちろん中には鳥。>。途中に清真大寺を発見、入ってみる。(12元)静かですごく良い所だ。イスラム教のモスクと言うことだが、造りは完全にお寺である。ジャマーマスジットではお祈りの時間に入ろうとして追い出された<もちろん知らなくて入ろうとしたのだが>ことがあったがここはそういうこともない<散歩している途中に礼拝が始まったようだったが、特に追い出されたりはしなかった。>清真大寺
壁観光客も多くない。おれは入口の所の壁になぜか心ひかれた。なぜかはわからないが そこで壁に向きあって2、3日自分の人生について反省してみたい衝動にかられた。そんな包容力のある壁だ。むろんそんな時間は残念ながらどこにもない。<町中にあるはずなのにその寺一帯は不思議な静けさがあった。造りは妙に縦長だったが、西安で観光した中で一番気に入ったところだった。>
お寺を出てまわりのイスラム街をぶらぶら。イスラム街 時間が少しあったので東大路の方へ足を延ばしてみる。が結局トイレに入っただけ。2角。イスラム街にまい戻り食事。念願の羊肉飽食莫である。

これは「「羊肉飽食莫を食べなければ西安に行ったとは言えない」と昔から言われているほどのものらしい。ということで挑戦してみる。これはどんぶりの中に「食莫」<しつこいようだが一文字だ。>というパンのようなものを粉々にちぎって羊肉のスープのようなものをかけて食べる料理である。パンとどんぶりを最初にうけとりセルフサービスで粉々にちぎる。できるだけ小さくちぎる。おれは店のおばちゃんから「もっと小さくしろ」と指導を受けた。ちぎったら店の人が持っていき羊のスープをかけてできあがりである。味は・・・かなり奇妙な感じ。木村は「食べ初めはうまい」と行っていたが、おれの方はうまいともまずいとも形容できない。言えるのは羊特有のくさみが結構あること、味が濃い目なのとパンがもち状にネトネトになるのとでのどがかわくこと、である。くさみはそれほど問題なかったが(満腹したら気になった)のどのかわきに絶えられず坐折。全部食べられなかった。調理前
調理後 量が多いというのもむろんある。まあ「西安へ行った」と自慢したいのなら、先人の言葉にならってこれを食することをおすすめします。清真大寺周辺のイスラム街へ行けば店がたくさんある。食堂を出たらすぐに水分を補給し、歩きとバスでホテル南の百貨店へ。ビールの購入とCDの物色をしたかったのだが、8:20着で8:30閉店だったので、手がまわらずなぜかアイスを購入。道すがら食べた。さらに南下しビールを探すが見つからず。かわりにCD屋が見つかった。
中国のCDは異常に安い。1枚8〜12元である。2枚組で12元というのもある。適当におすすめ中国CDを買おうかとも思ったがまだ聴いていないCDが10枚以上あるのでやめた。木村はアンディ・ラウのCDを買った<あとになって分かったが、アンディ・ラウ(劉徳華)はもう40歳ぐらいらしい。アンディ兄さんと呼ぶことにしている。>。帰りがけに横道の雑貨屋さんでようやくビールを発見購入する。3元×2+3.5元×2 4本。もうこのころには足が破壊しそうになってかなりつらかった。つらい足腰にムチ打ってようやくホテルに帰還。シャワーを浴びビールを飲みながら(うまくない、Pabst Blue Ribbon BeerとHans Beerだ<全然冷えてなかったし。>)この日記をつけている。
今日は本当にハードな一日だった。一日で10時間くらい歩いたような気分だ。とはいえ休んでいる時間などとてもない。明日もがんばろう。
今日はいろいろと思うところがあったのだが疲れたしもうおそい。今度の機会にゆずることにする。