9月

9/1 プロヴァンスの恋 プロヴァンスの恋
・・・ ジャン・クロード・プティ
ジュリエット・ビノシュが出ているので一応見てみたのですが・・・
それ以外にはあまり見るところはなかったかも。
(ジュリエット・ビノシュにしても興味無い人には全く価値ないだろうし)
はっきり言って何だかよくわからないです。
特にはじめの一時間は、一体なんの映画を見ているのか全然分かりません。
ストーリーは別に難しくはないんですが、主題が見えないんですよね。
で、ようやく分かって来たときには「なんだ、これだけ引っ張ってただの恋愛映画かよ」と。
あと(これも原因の一つかもしれませんが)タイトルがあまりにも適当過ぎ。
南仏プロヴァンスということでのんびりしたイメージを持っていたのですが、
そんな思い込みとは全く違う過酷なお話です。
もうちょっとマシなタイトルは考えられなかったものでしょうかね?
(原題の『The Horseman on the Roof』もいい加減なもんで、邦題とどっちもどっちですが)



9/3 LOVERS →Amazon
・・・ チャン・イーモウ
前作『英雄』は予想に反してなかなかの出来だったので、
今回はちょっと期待していったのですが・・・
いくらなんでも突っ込みどころ多過ぎ。
他の映画のパクり過ぎ。
チャン・ツィイーやアンディ・ラウを使って
グリーン・デスティニー』や『インファナル・アフェア』のパクリって、
セルフパロディをやろうとしているのか、という感じですが、
全然そういう感じではなくて、まじめな映画なんですよね。
他にも大げさな演出が過ぎてまるで漫画みたいになっている
(でもまじめな)
シーンが結構あるし。
思うに『英雄』は一応時代設定をしてあるものの、ほぼ完全な「武侠映画」の世界を作っていたので、
大げさな演出をしても「まあ武侠物だから」で納得できたんですが、
今回はそこそこ普通の世界に舞台を置いているみたいに見えるので、
武侠物っぽい大げさな演出は、ものすごく浮いて見えてしまうんだと思います。
なんかねえ、「うまくいかなかったねえ・・・」という感じでした。
まあいろんなジャンルに挑戦しているという点ではこの監督は好きなんですけどね。
次作もたぶん見てしまうと思います。



9/6 呪怨 →Amazon
面白いです 清水崇
ビデオ版の方です。
やっぱり映画の質感とかスケール感がビデオですね。
映画版の方は家が映るだけで何だか怖かったですが、
こちらはそういう迫力は感じられないです。
やっぱり映画版を先に見てしまうと、ちょっと物足りないかな。
映画版の方が怖いと思います。
ただ、映画版ってビデオのセルフリメイクだと思っていたんですが、
全然違う話なんですね。
映画版で満足した人もこれは見ておいて損は無いと思います。
俊雄出生の秘密(名前の由来とか)とかも分かりますので。
ちなみに本編よりも監督のコメンタリ版の方が面白かったです。
伽椰子役の女優さんの話とか、撮影の舞台の話とかすごく面白いです。
映画見たとき「ドリフだなー」と思ったんですが、監督も自分で同じこと言ってます。
1のクライマックス的な伽椰子の階段降りのシーンでは
二人して大爆笑してるし(つられて大笑いしてしまいました)。
清水崇じゃないもう一人の人のコメントがなんか抜けているのも
ほのぼのしてていいかもしれません。
コメンタリ版だけで見る価値ありです。



9/7 青の稲妻 →Amazon
・・・ ジャ・ジャンクー
退屈なる傑作『プラットホーム』のジャ・ジャンクーの新作。
・・・あんまり『プラットホーム』と変わりないかも。
いや、『プラットホーム』は話にすごく重厚感があったんですが、
こちらはそういうのはちょっと足りないかな。
はっきり言うと、何を撮りたいのかよくわからなかったです。
『プラットホーム』の方は中国の文革以降の歴史の縮図みたいなところがあって
すごく見応えがあったんですが、
こちらは、うーん・・・
あんまり見るべきところはなかったような気がします。
作家性はあると思うんだけど、映画としてあまり面白くないんですよね。
残念。



9/7 死国 →Amazon
失敗作? 長崎俊一
ちょっと怖いところも何カ所かあるんですが、全体的にはアホっぽい映画です。
特に後半からラスト。
ウケ狙いじゃないかと疑ってしまいます。
本気で怖い映画を作ろうとしていたのか疑ってしまいますね。
キスシーンとかベッドシーンとかがあって、
いつ来るかとすごく期待してみていたんですが、
なんにも無しの肩すかしだし。
絶好のホラーポイントなのに何普通に撮っているんだよ、と突っ込んでしまいます。
どうも「良い映画」を作ろうとしているみたいなんですよね。
で、ホラーにもなりきれてなく、ドラマとしてはホラーが足かせになっているし。
ホラーブームに便乗しようとしたんでしょうけど、
まじめに作っていた方が良い映画になったんじゃないかと思います。
後半は結構切ないし(行者がぶちこわしていますが)。
ちなみに最初見た時は富山弁かと思ってしまいました。
あ、あと夏川結衣は良かったです。



9/8 ショーシャンクの空に →Amazon
なかなか フランク・ダラボン
一言で言って「良い」映画。
良心設計、安心して見ることができます。
ただしインパクトは少なめ。
でもあまり無茶するよりはこういうシンプルできれいな映画の方が良いですよね。
グリーンマイル』は盛り上げるために結構ショック療法を使っていましたが、
ああいうのよりはこっちの方が素直で好きです。
ティム・ロビンスも良かったし。
傑作とは言えないけど佳作かな。



9/9 呪怨2 →Amazon
なかなか 清水崇
ビデオ版の2。
これを見て誰もが思うことでしょうけど、
「1の繰り返し、長過ぎ」。
マジ、いくら何でも長過ぎます。
そこらへんは覚悟して見ましょう。
あと1のコメンタリ版を先に見てしまったせいで、
伽椰子が出てくるたびに笑ってしまってちょっと乗り切れなかったかもしれません。
でも後半はさすがに怖いです。
老夫婦の家のシーンとかはなかなか。
学校の方は笑いますけどね。
見て損は無いです。
あとコメンタリは相変わらずのノリで面白いです。
こちらもコメンタリだけで見る価値あり。
DVDで借りましょう。



9/9 トリック大作戦 →Amazon
おすすめおすすめ バリー・ウォン
チャウ・シンチーとン・マンタとアンディ・ラウでトリオ漫才をやっている映画なんですが・・・
アンディ兄さんすご過ぎ。
歌って踊って笑いを取って、完全なコメディアンです。
ニーディングユー』とか三枚目役は見たことありますが、
ここまでコメディができるとは思っても見ませんでした。
チャウ・シンチーに負けてないです。
ほんとすごい。
ストーリー的にはまあ普通にまとまり過ぎな気もしますが、
十分に笑えて面白いです。
お約束の女優陣もやっぱりきれい。
ロザムンド・クワンは言うまでもなく、
チンミー・ヤウ(バナナ・フォン。初めて見ました)が良いですね。
そこら辺もおすすめ。



9/11 白い花びら →Amazon
おすすめ アキ・カウリスマキ
サイレント映画。
なんですが、まるでミュージカルみたいな印象を受けます。
音楽がすごく良いです。
音楽の使い方がうまいですね。
あと昔の映画っぽい(?)様式美というか形式美というか、
そういうのをうまく使っていますね。
サイレントという制限の中での工夫なんでしょうけど、
なかなか新鮮で面白かったです。
カティ・オウティネン演じる若妻を
「あんな年寄りの旦那で満足か?俺と来ないか?」
とか誘惑する人はどう見ても旦那よりも年上にしか見えないんですが、
そこらへんも一言「お約束」で片付けてしまうような雰囲気が面白いです。
単に「サイレント映画」というもの珍しさだけで押してこないで、
いろいろと見応えのある作品。
監督としての力量の幅の広さを感じます。
おすすめ。



9/11 愛しのタチアナ  →Amazon
不思議な アキ・カウリスマキ
何とも不思議な、不思議としか言いようのない映画。
でもいかにもカウリスマキっぽくて好きです。
すごく静かな「レニングラードカウボーイズ」って感じでしょうか?
(延々とコーヒーと酒を飲み続けるのは面白いです)
ヒロインは例によってカティ・オウティネン。
この映画では鉄仮面とまではいきませんが、相変わらず表情が乏しくていいです。
ほんと不思議な映画。



9/13 マッチ工場の少女 →Amazon
ひどい映画 アキ・カウリスマキ
一言で言って男が可哀想過ぎです。
まあそもそも男が良くないのは分かりますが・・・
同情してしまいます。
(自分にそういう経験があるわけじゃないけど・・・
想像するとぞっとします)
監督はそれでも男なんでしょうか?
それとも男が作ったからこういう映画になる?
男ばっかり見ていないで、
主人公の家庭環境とかいろいろと考えなくちゃいけないんでしょうけど、
なかなか集中できないですね。
主人公も可哀想とは思うけど。
主演のカティ・オウティネン。
相変わらず無表情なんですが、
たまに違った表情を見せると逆にドキッとします。
これの完成型の演技が『過去のない男』なんでしょうね。
あれは見事です。
監督も役者も。
あ、ひどい映画といっても内容がかわいそうというだけで、結構面白いと思います。
わりとおすすめ。



9/13 ロッキーY 
おすすめおすすめ アキ・カウリスマキ
マッチ工場の少女』のおまけにはいっていた短編。
面白過ぎ。
爆笑してしまいました。
おすすめです。
ちなみに『ロッキー4』を見ていないとわけ分からないと思いますのでご注意を。
(『ロッキー5』ではないです)
笑えます。
もう一つおまけにはいっていたのが(たぶん)レニングラードカウボーイズの
ミュージッククリップ「Thru the wire」。
すごい良い曲でした。
今度図書館でCDを探してみます。
監督、多芸です。



9/13 呪怨 →Amazon
まあ 清水崇
ビデオ版が面白かったのでついでに映画版も借りてみました。
借りる時点で分かってはいたのですが、映画版の方は
コメンタリがついていなくて残念。
一応映像特典としてメイキングとインタビューがついていますが、
こちらはそんなに面白くないです。
(白塗りの子供があちこちうろうろしている様子はちょっと面白いですが)
本編の方は、映画館でもう見ているのでそれほどはという感じ。
前半部分の家の様子はやっぱり怖いですけどね。
やっぱり伽椰子が出てくるたびに笑ってしまいます。
もう真剣に怖がることはできないかも。
ところで、ラストは何度見てもわけ分からないのですが・・・
何か意味があるんでしょうか?
まあわけ分からないところがこの映画の怖さなんで良いんですが。



9/14 ロスト・イン・ラ・マンチャ →Amazon
面白過ぎ キース・フルトン ルイス・ペペ
ドキュメンタリーなんですが、とにかく面白い。
面白過ぎます。
資金難、豪華なセット、連絡の取れない俳優陣、
撮影を始めたとたんに轟音をあげるF-16、雷、洪水、流される撮影機材・・・
事実は小説よりも奇なりと言いますが、
まるで計ったかのように次々と降り掛かる災難に呆れてしまいます。
ヘタしたら『ドン・キホーテを殺した男』はフェイクで、
この作品自体が映画なんじゃないかと思えてきます。
(ギリアムならやりかねない?それはそれで面白いです。
制作費を回収するためのDVDなんて言う人もいるみたいですが、無粋過ぎ)
この作品中のギリアム自身がまさにドン・キホーテですしね。
あと、いつも何の気無しに見ている映画の制作舞台裏を見ることができて
そういう意味でも面白いです。
作中でギリアムが語るいろいろなビジョンも「さすが!」というものばかりで
ぜひ完成が見たかったのですが・・・
まだやるの?
期待しています。
とにかく面白いドキュメンタリー。
まああまりにも素材が面白いというのもありますけど、
ほんとのドキュメンタリーっていうのはこういうものですよ。
マイケル・ムーアの作品を面白い「ドキュメンタリー」だと思っている人に
ぜひ見てもらいたい作品。
おすすめです。



9/14 呪怨2 →Amazon
まあ 清水崇
これも映画館に続き二度目。
映画館で見たときはかなり怖かったんですが、
やっぱり二度目はそこまでは怖くないですね。
あと困ったことに伽椰子の登場ではやっぱり笑ってしまいます。
ビデオ版のコメンタリとかの流れがあるとどうしてもね。
伽椰子役の藤貴子さんのファンになってしまいます。
でも残念なことにメイキングで藤貴子さんは全然出てこないんですよね。
市川由衣の後ろにいるシーンはあるのですが、出てこない。
わざと隠しているのかなあ?
残念です。
ちなみにこの人、『もののけ姫』にも出ているようですが・・・
やっぱりもののけ役?
あと伽椰子日記が何度も出てきていますね。
ビデオ版を見ないとよくわからないのでご注意を。



9/15 ファイト・バック・トゥ・スクール3 →Amazon
まあ バリー・ウォン
ファイト・バック・トゥ・スクール』を借りたつもりが
なぜか3でした。
しかも日本語吹き替え版。
全然気がつかなかった・・・
内容は、チャウ・シンチーものとしてはあんまりかなあ。
いきなり3からでというせいも少しはあるかもしれませんが、
全体的にまとまりすぎ、普通にサスペンスっぽくなっていて
あまり好きではないです。
チャウ・シンチーの映画は『食神』みたいに、
ストーリーはもうどうでも良いからとにかくやりたいことをやりました、
というのが好きです。
そういえばアニタ・ムイが出てます。
まだ若いのに、残念です。



9/17 モリー先生との火曜日 →Amazon
おすすめおすすめ ミック・ジャクソン
ジャック・レモンの遺作。
それだけで見る価値は十分にあります。
素晴らしい演技です。
今までの役者生活の集大成という感じですね。
中身の方はテレビ映画の小品ですが、こちらも素晴らしいと思います。
死ぬということとは何か、生きるということとは何か、という重いテーマなんですが、
押し付けがましいメッセージは全く無くて、
モリー先生の言葉一つ一つについて見る人一人一人が考えさせられてしまいます。
受け取る人によって解釈は十人十色、
でもそれこそが「教育」なんでしょうね。
すごく考えさせられます。
見てすぐよりも、時間が経ってから感動がわいてくるような映画です。
もう少し時間を置いて、もう一度見直してみたいと思います。
ちなみに個人的には「波の話」が一番心に残りました。



9/19 バイオハザード →Amazon
まあ ポール・アンダーソン
ゲームみたいに(やったことはないけど)
がんがん撃ちまくりのアクション映画かと思ったら、
わりと古典的なゾンビ映画っぽいですね。
かなり意外でした。
まあまあ面白いとは思いますが、
映画としてのへそが無いような感じがしました。
一番のクライマックスシーンですね。
テンションはそれなりなんですが、全編通して盛り上がり、盛り下がりの
押したり引いたりがないので単調な感じがしました。
最後くらい銃を撃ちまくって盛り上げても良かったのかなあと。
ところでミラ・ジョヴォビッチ、モデル出身ということで
さすがにスタイル良いですねえ。
感心しました。
最後まであの服装ってのはどうかと思いましたが。



9/19 ダウンタウンシャドー →Amazon
香港映画ファンにはおすすめ テディ・チャン
いかにも香港映画、って感じの無茶苦茶なご都合主義が素晴らしいです。
まあスパイ映画ってのは大体においてそんなもんなんですが、
香港映画となると本格的ですね。
香港映画ファンなら大喜びするような展開だと思います。
そうでない人にとっては「なんだそりゃ!」という突っ込みどころ満載です。
(その突っ込みどころをどれだけ楽しむかが香港映画の見方なんですが)
ただストーリーの方は意外と練ってあって(ちょっと強引ではあるけど)
見応えあると思います。
単に「金城武主演の映画」というわけではないです。
で助演のチャーリー・ヤン。
どこかで見たことあるなあと思ったら、
冒険王』で金城武の相方をやっていた人ですね。
どちらかというと『冒険王』のキャラの方が好きなんですが・・・
この人、あんまり知らなかったんですが『天使の涙』とか、
金城武と組みまくってるんですね。
知らなかった。
個人的にはフェニックス役のテレサ・リーがかわいくて好きです。
出番が短いのが残念でしたけど。
他にどんなの出てるかちょっと調べてみたいと思いました。
(『金枝玉葉2』に出てるってことですが、ローラースケートの女の子?)



9/21 死ぬまでにしたい10のこと →Amazon
まあまあ イザベル・コヘット
面白かったとは思うけど、まあまあかな。
この手のテーマはどうしても『生きる』と比較してしまうのでつらいものがあります。
まあ内容としては『生きる』の方が「神の業」といった雰囲気に対しこちらはごく庶民的で(不倫とかね)、
どちらが共感を持てるかといったらこちらの方かもしれないんですが、
映画的な面白さは?というと、ダイナミックにしてかつ緻密な『生きる』の方を
選んでしまいますね。
こういう言い方をすると怒られるかもしれませんが、
『生きる』は男性的、こちらは女性的、といった感じです。
まあ人によって好き好きあるでしょうね。
ところでこの映画、冒頭のシーンの独白(というか自分への語りかけ)で
「you」といっているところを「私」と訳していますね。
もちろんこれは誤訳ではないんですが、
「私」ではイメージが全然違ってしまいます。
ちょっと手抜きかなあと、思いました。
ちなみに不倫相手の男、なんだかアルモドバルっぽいキャラクターだなあと思ったのは
私だけでしょうか?



9/22 ヘルレイザー ゲートオブインフェルノ →Amazon
ふざけんな! スコット・デリクソン
ツタヤで1を借りたつもりが、箱の中身は実は5作目。
せっかく一生懸命1を探して借りたつもりだったのに・・・
最悪でした。
ちゃんと「ヘルレイザー5」ってつけてくれりゃあ、
気がついたかもしれないのに、紛らわしいタイトルつけやがって。
内容的には・・・
いきなり5を見たのでどうにも評価しようがありません。



9/23 UFO少年アブドラジャン →Amazon
おすすめおすすめおすすめ ズリフィカール・ムサコフ
一言で言って、参りました。
SF映画の傑作です。
スペースシャトルの挨拶のシーンは、
2001年宇宙の旅』の宇宙船と宇宙ステーションのワルツに匹敵する名シーンです。
鍋、じゃない、UFOの墜落シーンなんて夢に見てしまいそうな強烈なインパクトです。
全体的に「村人みんなで力を合わせて作りました」自主制作映画みたいなノリなんですが、
実は役者さんの演技がみんな妙にうまかったりするのも面白いですね。
それって「完全な生命体」というよりむしろ魔法使いじゃないの?
って感じのSFもほのぼのしていていい感じです。
手作り感溢れるシーンが続く中、
後半は本物のヘリや戦車、戦闘機が出てきてものすごくアンバランスなのも、
なぜハチなのか意味が分からないのも、
将軍は一体何者なのかさっぱり分からないのも、
すべてこの映画の良さです。
全映画ファンにお勧めしたい名作。



9/24 ファイトバックトゥスクール →Amazon
まあ ゴードン・チャン
映画全体としてはまあまあ、コメディとしてはいまいちという出来。
チャウ・シンチー物につきものの、突き抜けた感じがありません。
彼の映画はやりたい放題メチャクチャやっているのが一番面白いのですが、
これは映画として手堅くまとまりすぎ。
まあこれがチャウ・シンチーの出世作ってことで仕方がないんでしょうかね。
ただン・マンタはやっぱり面白いです。
さすがです。
あとチョン・マンきれいですね。
そこらへんはいかにもチャウ・シンチーの映画ですが。



9/24 ブレインデッド →Amazon
おすすめおすすめおすすめ ピーター・ジャクソン
ピーター・ジャクソンの最高傑作。
実は『ロード・オブ・ザ・リング』も結構好きなのですが、
この映画の足下にも及びませんね。
衝撃的でした。
面白過ぎます。
腹痛くなります。
後半は文字通り血の雨が降って(今まで見た映画の中で一番たくさん血が流れる映画かも)、
監督のやりたい放題の展開なんですが、
実はわりと古典的な作りで、しっかりとツボをおさえているんですよね。
全編に溢れるパワーと、意外と良心的(?)できっちりとした作り、
すごい監督です。
これを見ないのは映画好きとして大いなる損失です。



9/26 クジラの島の少女 →Amazon
まあまあかな ニキ・カーロ
評価の高い映画ですが、個人的にはあまり。
どこにも問題のない、きれいな映画なんですけど、
なんかこじんまりとまとまりすぎているような感じがしました。
どこがどうということはなく漠然となんですが、何だかもったいない感じが。
疲れている人には一服の清涼剤になるでしょうけど、
ひねくれている人を満足させることはできなさそうです。
ブレインデッド 』の直後だったせいもあるかもしれません。
ただ映像は本当にきれいです。
空の青、草木の緑、海の色、朝焼け、
世界はこんなにも美しいんだなあと感動しました。
この景色の美しさだけでも一見の価値があると思います。


前の月 top 次の月