4月

4/1 デューン 砂の惑星 →Amazon
リンチにしては駄作 デビッド・リンチ
何となく『フラッシュ・ゴードン』を見ているような気分になりました。
細かい部分のこだわり方はデビッド・リンチっぽい?ような気もしないではないけど、
全体的にはリンチっぽくないかなあ。
まあさほど期待していなかったのでがっかりはしなかったけど。
原作があるので、あまり自由に作ることができなかったんでしょうか。
期待しないでみましょう。



4/2 広州殺人事件 →Amazon
おすすめ バリー・ウォン
いかにもチャウ・シンチーもの、な映画。
チャウ・シンチーが好きなら大喜び、
知らない人は全然意味不明、という感じだと思います。
個人的にはかなり面白かったです。
お得意のカンフーを使ったギャグが無いのはちょっと意外でしたが。
ストーリー展開にかなりの無理があるのもさすが、
そういうところを含めて全部楽しめるかどうかが、ポイントですね。
あとDVDでチャウ・シンチーのインタビューがついていたんですが、
メチャクチャまじめに落ち着いた受け答えをしていたのが、
逆にまた笑えました。
不思議な人です。



4/3 攻殻機動隊 →Amazon
まあおすすめ 押井守
今見ても新しい、と言いたいところですが『イノセンス』を見たあとだと
ちょっと時代を感じてしまいます。
まあ他のアニメに比べれば、十分に新しいですけどね。
映画的には、まあ二度目なので何とも言いようがないです。
そういえばそうだったなあ、という程度かな。
あと,おまけについてくるメイキング、これは古いですね。
10年程前のものなんですが、まあびっくりするくらい古い。
アニメの制作現場って、こんなに変わってるんだ
(といっても今の状況をそんなに良く知っているわけではないですが)
とびっくりしてしまいます。
どちらかというとこっちの方がインパクトは強いかもしれません。



4/12 失われた週末 →Amazon
おすすめおすすめ ビリー・ワイルダー
ビリー・ワイルダーというと軽妙なコメディー、というイメージがありますが、
これはかなり硬派な作品。
でも、やっぱりうまいですね。
重苦しい作品のはずなんですが、どんどん引き込まれてしまいます。
ただ、ラストはちょっと・・・?
何だか知りすぼみというか、尻切れとんぼみたいな印象を受けました。
ちょっとあっさりし過ぎかも。
でもそれって最近の映画の見過ぎで、
昔の映画は変に凝ったラストは受け入れられにくかったのかもしれませんね。



4/13 ディボース・ショウ →Amazon
おすすめおすすめ コーエン兄弟
面白い、んですが何だかコーエン兄弟らしからぬ作品。
コーエン兄弟一流のこり方がみられなくて、
ごく普通のコメディーみたいになっていました。
いや、普通といってももちろんすごく面白いんですけど。
バートン・フィンク』みたいな世界(一番好きなんです)を
期待していると拍子抜けかも。
作風が広い、という言い方もできますけどね。
面白いです。
普通におすすめ。



4/15 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!栄光のヤキニクロード →Amazon
おすすめ 水島努
監督が原恵一から変わってどうなるかと思ったんですが、
やっぱ面白いですね。
(原恵一は脚本で参加してます)
まあ前二作のような泣きとか感動は無いですが、
そうでなくても普通に面白いです。
あと何となくマニアックな笑いも健在。
セグウェイとか『お熱いのがお好き』のパロディ?とか。
そもそも舞台が熱海な時点で妙に面白いです。
(ラストのアーケード、良いです)
これ,子供にわかるの?というのは相変わらず。
バカにせずに一度見てみてください。



4/19 クローサー →Amazon
まあまあ コーリー・ユン
スー・チー、ヴィッキー・チャオが出てたんで見てみました。
まあまあかな。
アクションについてはほとんどみんな素人だと思うので
さほど期待していなかったのですが、
(そうはいってもハリウッドの映画よりはずっとマシ)
まあ女優を見る映画とすれば充分楽しめると思います。
そもそもスー・チーやカレン・モクのアクションなんてなかなか見れないだろうし。
(『喜劇王』でワイヤーで飛んでましたが)
ただヴィッキーはいまいち。
おまけのインタビュー映像が一番かわいかったです。
三人の中ではカレン・モク姐さんが一番かっこ良かったかな。
北京語と広東語と英語とで受け答えするインタビューもかっこ良いです。



4/20 キカ →Amazon
まあ ペドロ・アルモドバル
何だか不思議な映画。
群像劇っぽい作りのわりに妙にテンション低いし、
ストーリーも何だか変だし。
ラストまできて「あれ?これってサスペンスだったの??」とびっくりしてしまいました。
画面の色使いとか妙なノリ(テンション低いけど)は結構面白かったですけどね。
とりあえずアルモドバルはもう少しいろいろと見てみたいです。



4/22 ハリウッド・ホンコン →Amazon
おすすめおすすめ フルーツ・チャン
どこを見ても監督の色がにじみ出ている映画。
良い監督ですね、大好きです。
オープニングやラストは強烈です。
それを抜きにしたら、映画としてはもしかしたらまあまあかもしれません。
何となくみんな可哀想だし。
監督としては子供をメインに置いているんでしょうけど(初恋です)、
見ているこっちはどうしても振りまわされる男たちに同情してしまいますからねえ。
ところで、あのハリウッド,すごいところですね。
まさかCGやセットじゃあるまいし、実在するんでしょうけど・・・
ものすごい下品な建物・・・



4/23 詩人の大冒険 →Amazon
おすすめおすすめ リー・リクチー
チャウ・シンチーとコン・リーという組合せばかりに目がいってしまいがちですが、
そうでなくても普通に面白いです。
やっぱチャウ・シンチーの映画はこういう「適当に面白いシーンをつなげました」
みたいな半分壊れかけた映画が良いですね。
少林サッカー』は(面白いけど)ちゃんとした映画的過ぎてダメです。
そうそう、これを見ていて思ったんですけど、チャウ・シンチーの映画は
広東語がわからないと楽しみにくいかもしれませんね。
広東語は全然わからないんですが、
字幕見ててニュアンスがいまいちよくわからないところが
結構ありました。
まあ北京語勉強中の身でそんなことできるわけ無いんですが。



4/25 生きる →Amazon
おすすめおすすめおすすめ 黒澤明
もう十回以上見てるので感想の書きようがありませんが、
見れば見る程完成度が高いことに驚かされます。
一回二回見ただけではわからないような細かいところにまで、
ものすごくていねいに作ってあります。
テーマとかストーリーにばかり目が行きがちですけど、
ものすごく完成された映画なんですよね。
黒澤明っていうと男っぽい活劇の印象が強いですが、
実に緻密な映画を作る人です。
やっぱりそれだけやらないとちゃんとした評価は得られないんでしょう。
黒澤明程の力も無い上に、いい加減な映画しか作らない最近の監督は
ぜひ見習って欲しいものです。



4/28 醜聞 スキャンダル →Amazon
なかなか 黒澤明
画家の三船敏郎に目をとられがちですが、
この映画の主役はやっぱり志村喬。
すご過ぎます。
志村喬といえば『生きる』という印象がどうしても強いですが、
この映画の演技も素晴らしい。
三船敏郎がおまけに見えてしまいます。
また『生きる』に比べてとてもせせこましい、情けない役どころなのが、
また親近感がわいていいです。
志村喬を見るだけでおつりが来る映画です。
おすすめです。



4/29 麗しのサブリナ →Amazon
おすすめ ビリー・ワイルダー
ローマの休日』に続くオードリー映画出演第二作。
ということでオードリー・ヘップバーンも良いですが、ハンフリー・ボガードが非常に良かったです。
あー、なんかわかるなあ、と個人的にかなり共感できる役柄を哀愁たっぷりに演じていて、
すごく良いです。
ボギーというとハードボイルドなイメージですが、
みんなと一緒にプラスチックの上で飛び跳ねたり、火であぶったり、
なんとなくかわいい男(?)をうまく演じてます。
役柄的にもお得ですね。
それにしても、ビリー・ワイルダーというとコメディーですが、
アパートの鍵貸します』といい、これといい、
哀歓を表現するのがすごくうまいです。
そういう点でもおすすめできる作品です。



4/30 パリで一緒に →Amazon
おすすめおすすめ リチャード・クワイン
オードリー・ヘップバーン主演作の中でも特に好きな作品。
シャレード』は「美しい」ですが、
こちらはワンピースがすごく「かわいい」です。
それだけでもう満足。
映画的にもうまいですよね。
ポイントポイントだけ見ると支離滅裂なんですが、
映画全体としてはすごくうまくまとまってます。
あと、マレーネ・ディートリッヒとかフランク・シナトラが
露骨にカメオ(じゃないかな?)出演しているところも妙に笑えます。
面白いです。


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