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おすすめおすすめ ゴア・ヴァービンスキー 
最近引っ張りだこのゴア・ヴァービンスキーのデビュー作。 
これで一躍名を馳せただけあって、面白いです。 
大笑いしてしまいました。 
ハリウッドのコメディーと言うと『オースティン・パワーズ 』風のバカ映画が多いような気がしますが、 
これは正統派のコメディーですね。 
もちろん設定としてはいろいろ無茶もありますが、 
無理なく映画としてまとまっていて、感心させられます。 
おすすめ。 
面白いです。 
 
 
 
1/1 サヴァイビングピカソ  
まあ ジェームズ・アイボリー 
映画の題材としては面白いと思うんですが、少し冗長かもしれません。 
もう少し的を絞って短くまとめた方が良かったと思います。 
(そんなに長い映画ではないんですが) 
しかしアンソニー・ホプキンスはさすがです。 
正直はじめは「またアンソニー・ホプキンスかよ」って目で見ていたんですが、うまいですね。 
だんだんピカソに見えてきます。 
その辺はなかなか見応えがあるかな。 
渋い映画という感じです。 
たまにはこういうのも良いかも。 
 
 
 
1/4 乱 →Amazon  
おすすめおすすめ 黒澤明 
何から何まですごい映画。 
としか言いようがないです。 
ストーリーといい色使いといいセットといい、 
とにかくすごい。 
日本にも昔はこういう大作をとれる監督がいたんですねえ。 
最近の日本の映画は予算がないから、なんてよく聞きますが、 
いくら予算があってもこれはとれないでしょうね。 
やっぱり監督の力っていうのは偉大です。 
 
 
 
1/10 許されざる者 →Amazon  
おすすめおすすめ クリント・イーストウッド 
クリント・イーストウッドが描く「最後の西部劇」。 
渋い。 
クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン、モーガン・フリーマン、 
リチャード・ハリス。 
渋すぎ。 
もうこれだけでお腹いっぱいです。 
とにかくおすすめ。 
DVDで見たんですが、これ、やたらにいっぱい映像特典がついてるんですよね。 
これもちゃんと見ておかないと。 
 
 
 
1/12 モンキー・ビジネス →Amazon  
おすすめおすすめ ハワード・ホークス 
なぜか日本未公開だという傑作コメディー。 
面白いです。 
若返って大騒ぎをするケイリー・グラントとジンジャー・ロジャースもいいですが、 
圧巻はチンパンジーの演技。 
薬をブクブクには参りました。 
アカデミー助演男優賞を(女優賞だったかな?)をあげたいですね。 
他もなかなか芸達者な俳優陣ばかりで安心して楽しめます。 
マリリン・モンローもたいした意味の無い役ながら 
十分目立っていますしね。 
おすすめです。 
 
 
 
1/14 ミスティックリバー →Amazon  
おすすめおすすめおすすめ クリント・イーストウッド 
実に映画らしい映画。 
クリント・イーストウッド監督、さすがに「映画」を撮るのがうまいです。 
安心して見ることが出来ます。 
今回は特にそういう印象が強いですね。 
ラストのパレードのシーンなんかは素晴らしいとしか言いようがありません。 
非常に残酷なラストではあるんですけどね、感動しました。 
そういえば監督はインタビューで黒澤明についていろいろ語っていましたが、 
このラストのコントラストは『酔いどれ天使 』でしょうか。 
監督同様俳優陣も素晴らしいです。 
ティム・ロビンスが各賞にノミネートされているようですが、 
ショーン・ペンもケビン・ベーコンも見事でした。 
まあどの役も非常に特徴的で演じやすい面もあったかもしれませんが、 
そうにしてもやはり並の俳優では演じられなかったと思います。 
とにかく素晴らしい映画。 
ぜひ見てください。 
 
 
 
1/17 セッション9 →Amazon  
残念 ブラッド・アンダーソン 
廃墟の精神病院版『シャイニング 』。 
舞台となった本物の精神病院の廃墟は実に迫力があります。 
なんと言うか、ものすごい恐いです。 
ただ、映画ではそれを活かしきれていないですねー。 
病院がなければただの三文スリラーです。 
うまくやれば相当恐い映画になったと思うんですけどね。 
これなら廃墟探検ドキュメンタリーの方が面白かったかもしれません。 
(藤岡弘探検隊でもいいです) 
精神病院の廃墟好きの方にはおすすめです。 
 
 
 
1/18 第三の男 →Amazon  
おすすめおすすめ キャロル・リード 
さすがに良くできた映画です。 
噂に違わぬ素晴らしいできだと思います。 
DVDの冒頭で淀川さんが出てきて筋を全部ばらしてしまったので、 
少々興ざめなところもありましたが、それでも十分に楽しめました。 
(無かったらもっと楽しめたと思いますが) 
ラストはもう言葉になりません。 
この映画の特徴はなんと言っても白黒を見事に活かした映像です。 
光と影の使い方が素晴らしい。 
闇に浮かぶ顔、下水道の光、白黒ならではの表現で映画を盛り上げています。 
(少々やりすぎな感じもしますが) 
さすがに50年間評価され続けただけのことはあります。 
 
 
 
1/18 過去のない男 →Amazon  
おすすめおすすめ アキ・カウリスマキ 
アキ・カウリマスキ監督だと思っていたのですが、アキ・カウリスマキ監督だったんですね。 
ずっと間違えていました。 
そのカウリスマキ監督の(確か)カンヌグランプリ受賞作。 
いかにもヨーロッパ人が好きそう、な作風ではありますが、 
さすがに面白かったです。 
初期の『レニングラード・カウボーイズ』の何ともいえない乾いたユーモアと、 
(暴漢に襲われて半死になるまで殴られるオープニングからなぜか笑ってしまいます) 
その後の『浮き雲 』の様な(ってそれしかみていないけど)ちょっとお伽噺風の世界と、 
二つがうまいこと融合したような映画でした。 
コメディでもなくお話でもなく、すごくバランスがとれている映画です。 
で、バランスがとれすぎて色が無いかな?というところに 
強烈な色を付けているのが「鉄仮面」カティ・オウティネン。 
この人の無表情を使いこなせるのはこの監督だけでしょう。 
彼女を見ているだけで笑ってしまいます。 
あとハンニバルも良いです。 
おすすめ。 
良い映画です。 
 
 
 
1/18 イレイザーヘッド →Amazon  
まずまず デビッド・リンチ 
デビッド・リンチの原点。 
いかにもリンチワールド、なんですが、始めから最後までわけ分からないので 
短い映画とはいえ、少々だれました。 
彼の傑作、『ロスト・ハイウェイ 』や『マルホランド・ドライブ 』は 
途中まで普通に物語が展開していたのが、ある瞬間、突如として異世界に入り込んでしまう、 
そしてその後の怒濤の疾走感と混乱した感じが、麻薬のような中毒性を引き起こす、 
ということなんですね。 
わけ分からないだけではダメ(つまらないということではなく)なのだということを 
この映画を見て知りました。 
リンチワールドの出発点という意味でなかなか興味深かったです。 
 
 
 
1/20 ラストサムライ →Amazon  
・・・ エドワード・ズウィック 
渡辺謙はまあ良かったです。 
真田広之は出番が少なくてかわいそうだったけど良かったです。 
トム・クルーズはまあ・・・ 
小雪はまあ・・・ 
あとはなんというか、まあ一言で言うと予想の範囲内で面白くなかったというか・・・ 
「武士道は死ぬことと見つけたり」の割にいさぎ悪いですよね。 
『影武者 』のラストの方がよっぽど美しいです。 
って黒澤明と比べてはかわいそうですが。 
あと山県有朋が一方的に悪者にされてかわいそうでした。 
なんであの人実名で出てきたんでしょう? 
何か恨みでもあるんでしょうか? 
 
 
 
1/21 ドニー・ダーコ →Amazon  
?? リチャード・ケリー 
「サンダンスが熱狂した衝撃的リバースムービー」 
うーん、なんだか分かるような分からないような・・・ 
ラストとオープニングはつながっているのか、つながっていないのか? 
時間の都合で一回しか見なかったんだけど二回見たら評価が違っていたかもしれません。 
ところでアメリカの青春もの?を見るといつも思うのですが、 
やっぱり日本人にはどうも理解できないですよね。 
あのサバービアの風景といい、カウンセリングといい、学校といい・・・ 
アメリカ人だったらまた印象が違うような気もしました。 
 
 
 
1/25 Jam Films →Amazon  
おすすめおすすめ 
北村龍平、篠原哲雄、飯田譲治、望月六郎、堤幸彦、行定勲、岩井俊二という恐ろしく豪華な七人の監督によるオムニバス。 
名前だけでもすごいですが、さすがに面白いです。 
個人的には初めて見た望月六郎の「PANDORA」(私には秘密がある)がバカうけでした。 
そういう傾向は私には無いようですが、とりあえず面白かったです。 
オープニングを飾る北村龍平も良かったです。 
長編デビュー作(『VERSUS 』)であれだけ良いものを撮っておきながら、 
ここのところ『あずみ 』『スカイハイ 』と「それってどうなのよ」 
(『スカイハイ』は見てないけど)という映画をばかりだったので 
ちょっと心配だったのですが、さすがに良いです。 
他もそれぞれえらく個性的で面白いです。 
最近見たいと思うような邦画が少ないですが、 
こういう監督たちにもっとどんどん撮らせれば良いんですよ。 
おすすめです。 
 
 
 
1/25 ナトゥ →Amazon  
・・・・・・ 大森一樹 
学芸会の劇みたいな雰囲気でしたが、まあこれはこれでありなのかも・・・ 
少なくともインド映画が好き、っていうのだけは感じました。 
それだけじゃどうにもならない壁もあるんですが・・・ 
まあ別に期待していたわけでもないので良いでしょう。 
ただどうも気になったのがいろいろと存在するインド映画の定石を 
無視しているところが多いということ。 
上映時間はともかく、主人公は始めから理由も無く強いとか、 
途中にやたらに長い回想シーンが入るとか、 
最後はヒーローとヒロインが必ず結ばれるとか。 
日本向けにアレンジしたつもりなんでしょうけど、 
どうせなら最初から最後までインド流でやれば良かったのに。 
あと、マハーバリプラムの風景、海岸寺院、アルジュナの苦行、クリシュナのバターボール、パンチャ・ラタ、 
いろいろ出てきていましたね。 
懐かしかったです。 
 
 
 
1/29 未来世紀ブラジル →Amazon  
おすすめおすすめ テリー・ギリアム 
テリー・ギリアムの強烈なイメージがあふれる傑作SF。 
SFXの技術は今から見るとさすがに見劣りするところがありますが、 
そのイメージとそれが描き出す世界は本物です。 
手軽に何でも作り出すことが出来る今の映画の方が、むしろイメージが貧弱なことが多いように思います。 
これを超えるだけの映画はなかなか出て来ないでしょうね。 
カルト映画といわれるだけのことはあります。 
また、この映画が描く管理社会は今になってますます現実味を帯びてきているような気がします。 
「情報剥奪局」なんて言葉は今じゃないとそのイメージが分からないですよね。 
すごい映画です。 
おすすめ。 
 
 
 
1/31 レインメーカー →Amazon  
おすすめ フランシス・フォード・コッポラ 
ジョン・グリシャム原作の法廷もの。 
だけあって安心してみていられます。 
法廷シーンもさすがに緊張感がありますしね。 
似たようなネタの『エリン・ブロコビッチ 』が全く法廷シーンがないのと 
対照的で面白かったです。 
でもなんだか甘いなあという感想は否めないです。 
いかにもハリウッド的といえばそれまでですが・・・ 
ちょっとね。 
インパクトに欠けるという感じでした。 
まあ疲れているときにほっとしたいというなら良いかも。 
 
 
 
1/31 15ミニッツ →Amazon  
・・・ ジョン・ハーツフェルド 
あれもこれも詰め込みすぎて全部が中途半端になってしまう、 
ハリウッド映画でよくある失敗の典型的な例。 
いや、映画としてそんなにつまらないわけではないんだけど、 
テーマをしっかり絞っていればもっと良くなっていただろうなあと残念な気がしました。 
「誰でも15分は有名になれる」メディアの狂気がメインのテーマなわけですが、 
普通の犯罪ものっぽい盛り上がり方をさせたせいで、 
テーマが曖昧になってしまった感じです。 
ちょっとデ・ニーロが目立ちすぎましたよね。 
もっと無名な俳優で挑戦したほうが面白かったかも。 
ところでこの映画のオチは、狂っていたのは見事ハリウッドデビューを果たした照栄だった、 
ということで良いんでしょうか? 
 
 
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