7月

7/1 恋人よ帰れ!わが胸に →Amazon
おすすめおすすめ ビリー・ワイルダー
ウォルター・マッソーがすごかったです。
ジャック・レモンも相変わらず良いですが、この作品に関してはウォルター・マッソーの方が目立っています。
彼のしゃべりには圧倒されてしまいました。
映画的にはビリー・ワイルダーの作品としてはわりと普通のほうかと思うけど、
この二人の演技を見るだけで十分に楽しめます。
良質なコメディーを見たい人にはお勧め。



7/1 ダブルタップ →Amazon
?? ロー・チーリョン
なんだかよく分かりませんでした。
いったいこの映画で何を描こうとしていたのでしょうか?
レスリーのおっかない演技はがんばっていたし
銃撃戦も十分に迫力があったと思うのですが、
見終わって空しさと疲れしか残らないような感じでした。
こういうのもフランス辺りで作られればそれなりに納得もできようものですが、
香港映画でこういうのはどうも理解できないですねえ。
まあ、ただの偏見ですけどね。



7/4 おかしな二人2 
まあ ハワード・ドイッチ
この映画の第一印象は「老けたなあ」でした。
考えてみると自分の見たジャック・レモンもウォルター・マッソーもほとんどは
ビリー・ワイルダー作品の若い頃の姿なんですよね。
それは老けるのも当たり前ですが若い頃ばかり見てきて
急に歳とった姿を見ることになってびっくりしてしまいました。
映画的には1を見ていないのでなんともコメントしづらいのですが
まあ面白かったと思います。
やっぱり主演二人のコンビは見事です。
特に二人が決まりきった役柄のコンビではなくて、
映画によってその攻守を入れ替えて、
しかもいつもピッタリと息が合っているというのがすごいです。
このコンビが出ているだけでも、十分に見る価値があると思います。



7/9 覇王別姫 さらば我が愛 →Amazon
さすがに チェン・カイコー
やっぱり、ちょっと長いな、とは思うんですが、
俳優の、特にレスリー・チャンの演技の迫力はすばらしいです。
(あとコン・リーの迫力ももちろんですが、老師もなかなかのものだったと思います)
それだけで十分に見る価値があります。
ところで最初に出てくるレスリーの子供時代役の子、
レスリーにそっくりでびっくりしてしまったんですが(目元だけかな?)、
まあそれは良いとして、あれ女の子じゃないんでしょうか?
そう考えると、レスリーもさすがに女っぽい所があるんでしょうね。
ま、彼の女形はとにかく見事でした。
おすすめ。



7/10 ロビンとマリアン →Amazon
・・・? リチャード・レスター
うーん、なんなんでしょ?
オードリー・ヘップバーン目当てで見たんですが、
言いたくはないですがやっぱり老けちゃってますし、
お話的には、はあ?という感じだし。
なんだかすごく納得のいかない映画でした。
どこを見れば良いのかさっぱり分かりません。
まあそういう意味では興味深い映画でしたが。
それにしてもこういう映画でもオードリーが出ているということで
いまだにテレビで放映される。
さすがにオードリー・ヘップバーンです。



7/18 ソウルフード →Amazon
なかなか ジョージ・ティルマンJr
そんなに期待していたわけではないんですが、
思いのほか良い映画でした。
何のひねりもクソも無いストレートな映画なんですが、
その分ストレートに感動できます。
これを見て「なんだよ」って言っちゃったらちょっとひねくれ過ぎですので注意して下さい。
有名な俳優もほとんど出てないし、監督も初めて名前を聞く人だけど、
なかなかの掘り出し物じゃないかと思います。
ひねりのきいた脚本や有名俳優やあほみたいなSFXを
使わなくても良い映画は作れるんだという良い見本だと思います。



7/20 アイスストーム →Amazon
うーむ アン・リー
主演ケビン・クラインっつうことしか知らなかったんですが、
クリスティーナ・リッチ、トビー・マグワイア、イライジャ・ウッドと
子役出身で成功した俳優(といってもこのときは子役ですが)の
そろい踏みでちょっとびっくりしてしまいました。
俳優を見る目があったんでしょうか?
ちょっと感心です。
肝心の映画の方はというと、ちょっと・・・なぞです。
そんなにつまんないわけではないんですが、
面白いともいいがたい。
ハリウッドって時々こういう映画を作るんですが、
なぜなんでしょう?
くだらない大作映画の反動なんでしょうか?
過ぎたるはおよばざるが如し、どっちもどっちだと思うんですけどね。
とはいえアン・リーというと『いつか晴れた日に』『グリーン・デスティニー』『ハルク
とだんだんと大作路線に進んでいるような気もしますが・・・
エンターテイメントも程々にして欲しいものです。



7/20 永遠に美しく... →Amazon
ロバート・ゼメキス
うーん、メリル・ストリープの演技はコメディーとはいえ、
「さすが」と思わせるものだったんですが・・・
正直なところ面白くなかったです。
ロバート・ゼメキス、残念ながらこういう映画には向いてないですよ。
というか、ハリウッドでこういう映画っていうこと自体向いていないと思います。
フランス辺りで作ったらもっとしゃれた、面白い映画になったと思うんですけどねえ。
繰り返しですがメリル・ストリープは隅々までしっかりと演技していて見事だっただけに
(ゴールディー・ホーンはいまいち印象が薄かったかな)
残念。
惜しい映画かな。



7/22 バトルロワイヤル2 →Amazon
がんばりましょう 深作健太
撮影開始直後の深作欣二監督の急死で空中分解しかけた映画を最後までまとめあげた息子健太監督の努力には敬服します。
がしかし、残念ながら映画的には駄作です。途中で地獄の底に届きそうなほど中だるみするし、ラストは大甘だし。メッセージも相当乱暴だし。(中学生同士が殺しあう、というストーリーよりもテロリスト・テロリズムを美化するような描写の方が遥かに危険だと思うのですが・・・政治家の皆さん、誰もそうは思わなかったんでしょうか?)
これ見て改めて深作欣二監督および『バトルロワイアル』のすごさを実感してしまいました。四十数人の生徒の中から数人のキャラクターを見事に際立たせ(2ではほとんど誰もキャラが立っていないです)、若手ばっかりの出演者の演技をうまくまとめ(これも2はいまいちかなあ。ティーン向け映画みたいになってしまって・・・)、2時間の上映時間ずっと緊迫感を維持し(2は緩急つき過ぎです)・・・
健太監督には悪いですが、深作欣二版BR2が見てみたかったです。



7/24 ターミネーター3 →Amazon
なかなか ジョナサン・モストウ
全然期待していなかったのですが・・・
そのおかげでしょうか、結構面白かったです。
さすがジョナサン・モストウ、手堅くまとめているな、という感じでした。
特にラストをああいう形でしめたのは良かったですね。
ジェームズ・キャメロン版『T1』『T2』がベタなハッピーエンドだったので、
ちょっとひねりがきいていて面白かったです。
ワイヤーカンフー全盛のこの時代に昔ながらの肉弾戦も意外と新鮮な感じでしたし、
クレーン車でひたすら町を破壊していく中盤戦も、ようやるわ、と感心してしまいましたし。
意外とおすすめです。


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