3月

3/13 竜二 →Amazon
なかなか 川島透
足を洗ったやくざが市民生活に溶け込もうと努力する。
公開中の『竜二 Forever』がなかなか評判良いらしいので
見てみました。
ストーリー展開的には取り立ててすごいということは無いと思います。
テーマが非常に変わっているという点では面白いんですが。
ポイントは主役の竜二を演じた金子正次。
力のあるやくざとマイホームパパという
竜二を演じた演技力もさることながら
それ以上のカリスマ性を感じました。
特にこの映画(主演デビュー作)の完成後すぐに死んでしまったという
本人の人生から受けるイメージも大きいとは思いますが。
とりあえず『竜二forever』も見てみたいです。



3/14 ダイヤルM →Amazon
まあまあ アンドリュー・デイヴィス
ヒッチコックの名作『ダイヤルMを廻せ! 』のリメイク。
ハリウッド映画の面白さと限界を改めて感じさせられた一本。
3人の主人公の攻守が目まぐるしく入れ代わって進んで行く展開は
なかなかスリリングで面白いんですが、
予定調和的なラストには非常にがっかりしてしまいます。
やっぱりハリウッド映画だねーという感じ。
まあ映画の全部が全部重いオチというわけにはいかないと思いますが、
やっぱりこういう映画はダメ。
あまり好きでは無いです。
面白いには面白いんですけどね。



3/16 ゲーム →Amazon
おすすめ デビッド・フィンチャー
謎の「ゲーム」の参加者となった男が
事件に巻き込まれて行くサスペンス。
ラストは見事にやられました。
もしかしたらそういうオチか、という気持ちが少しはあったんですが、
本当にそう来るとは、かなり驚かさせられました。
映画史上屈指のどんでん返しといわれる『スティング』よりも
びっくりしました(実は『スティング』のオチは読めました)。
オチのあとのハリウッド的まとめもほとんど気にならないほど。
デビッド・フィンチャー良いです。
パニックルーム』も期待大。



3/19 石油地帯の子たち 
まずまず エブラヒム・フルゼシュ
イラン石油採掘地域に住む子供たちの生活を描く。
いかにもイラン映画という雰囲気。
なかなかよかったです。
とくにところどころにすごく印象的なシーンが多かったですね。
イラン映画というとキアロスタミとかマフマルバフばかりが
注目されがちですが、
層の厚さを感じさせられます。



3/21 オーソン・ウェルズのフェイク →Amazon
おすすめ オーソン・ウェルズ
オーソン・ウェルズが案内人となり
世界的なフェイカー(ペテン師・原作者)を紹介して行く。
いかにもオーソン・ウェルズというような
様々なテクニックに満ちあふれた作品。
役者、監督、編集者としてのオーソン・ウェルズを堪能できます。
前半はストーリーがかなり入り組んでいて
何やらわかりづらいんですが、
後半は見事というほかありません。
すばらしいです。



3/26 クラス・オブ・1999 →Amazon
面白かったです マーク・L・レスター
近未来、荒廃した高校で不良高校生と
殺人教師ロボットとの戦いを描く。
全然見るつもりなんてなかったんですが、
テレビつけておいたらついつい見てしまいました。
結構面白かったです。
「ハイスクール版ターミネーター」みたいです。
骨のずいまでB級になれます。
たまにはこういう映画も楽しいですね。



3/26 ハムナプトラ →Amazon
まあまあ スティーブン・ソマーズ
古代エジプトの都市からミイラが蘇る。
なんかB級映画続きですが、こっちもまあ面白かったです。
こっちはまったく「エジプト版インディー・ジョーンズ」ですね。
キャラクター設定とかすごいいい加減ですが、
暇つぶしと割り切ってみればなかなか良いと思います。
そういう点ではハリウッド映画も面白いですよね。
暇つぶし以上には決してなりませんが。
あとレイチェル・ワイズ、なんとなく良かったです。



3/30 昼下りの情事 →Amazon
おすすめおすすめ ビリー・ワイルダー
3/27に死去した巨匠ビリー・ワイルダーの傑作の一本。
オードリー・ヘップバーン扮する音楽学生と、
ゲーリー・クーパーの金持ちとの間の恋を描く。
文句無しに面白かったです。
それしか言葉がないですね。傑作です。
冷静に考えると内容なんてほとんど無い、
単純お気楽なストーリーなんですが、
それがこれだけ面白い映画になるというのはまさに魔法です。
オードリー・ヘップバーンもすごく魅力的
(ラストは思わず泣きそうになりました)
完璧ですね。
特にラストは、(自分的には)ふつうの作品なら「またかよ、ふざけんな!」
と叫びかねないものだったんですが、
素直に感動してしまいました。
すばらしいです。


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