再び上海

その四 10/20


10/21 19:10ホステル近くの食堂にて

 続けて昨日の件。
 朝は南京無錫と経由して上海に到着。無錫では蘇州の王さんとお別れ、上海ではジャック、胡さん、楊さんとお別れ。いろいろな人と知り合えてすごく楽しかった。53時間も退屈で仕方ないんじゃないかと心配していたんだけど、なんだかあっという間で、上海に着くのがむしろ名残惜しい感じすらする。
 駅出口までは胡さんと一緒に行ってそこでお別れ。駅に迎えにきてくれたS君と地下鉄3元でユースホステルへ。地下鉄に乗るなんて何ヶ月ぶりだろう?深圳以来のはず。
 ユースホステルの場所は相変わらず分かりにくい。45元×とりあえず3泊。押金100元。部屋代はもちろん、上海は押金も高い。ラサなんて20元だったのに。まあラサはそもそも鍵すら渡してくれないのに、なんで押金が必要なんだ、という疑問もあるが。


10/21 21:22ユースホステルにて

 ユースホステルに荷物を放り込んで、遅い昼食を食べにいく。せっかく上海まで着たのだから、と味千ラーメン。ついに、あの、味千ラーメンである。メニューにちゃんと日本語が書いてあったので「わかめキムチラーメン」こと海带泡菜拉面を頼む。キムチなんてずいぶん食べてないな、と思ったら、出てきたのはただの泡菜だった。がっかり。16元。味はまあ普通。ちょっとは懐かしい気がするかと思ったけど、別に何とも思わなかった。あと焼き餃子。8元。普通。
 続けてS君の案内で徐家汇へ。電源分配タップを買おうと思ったんだけど、なんだかやたらとごついのしか売ってなかったのでパス。今度は近くでDVDの買い出し。上海だからさぞかし品揃えが良かろう、と期待して行ったのだが・・・確かに品揃えは良くて、小津安二郎とかあったんだけど、高い。7枚セットで170元とかそんなもの買えるか。ただ他を探してみると安いのもあるにはあって、三カ所で5枚購入。安いといっても一枚8〜12元で西安よりは大分割高である。西安であった上海の人は一枚5元と言ってたんだけどなあ。
 そこから一時間ちょっと歩いてS君馴染みの日本料理店へ。やっぱりどれも割高ではあるけど、思っていたほど高くはなかった。俺はカツ丼を頼んでみる。味はまあまあなんだけど肉の食感になんか違和感があった。なんかロースじゃないような。ただ問題は味や値段じゃなくて店の雰囲気。案内してくれたS君には申し訳ないけど、俺は好きじゃない。日本の曲が流れていて、店員が日本語をしゃべって、内装も日本風で・・・はっきり言うとメイド喫茶(行ったことないけど)でコスプレ接待を受けているような居心地の悪さを感じた。もちろんそれで疑似日本を味わって心地よく感じる人もいるんだろうし、別に否定はしないけど、俺はその雰囲気には慣れることはできない。まあ確かに常に中華を食べてるといろんな意味で疲れるけどね。仕事で滞在して中国人と戦い続けてる日本人にはこういう空間が必要なのかもしれないなあ。
 歩いてホステルへ戻る。部屋の鍵がどう頑張っても開かないのでどうも変だと思ったら、渡されたロッカーキーが間違っていて、違う部屋に入ろうとしていたのだった。部屋用のカードキーに番号が書いてないから紛らわしい。フロントと部屋を何度も往復させられてキレそうになる。
 今日の歩数 18199歩

 そういえば同部屋の北京から遊びに来たという女の子(元々は南昌出身)、誰かと電話をしていて「ドミなんだけど、自分以外全員外国人でどうすれば良いか分からない」と泣き言を言っていた。何を情けないことを、俺なんか、という感じもしたけど、まあここはラサとは違うし、女の子なので仕方ないか。


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