楽山

その一 6/27


6/27 11:07楽山水晶売り場駐車場にて

 本格的な活動再開一日目の朝からもう大変だった。朝は6:40に起床して買っておいたお粥の缶で朝食。ここまでは順調だった。で、ガイドが来るのを待っているとホテルの人がやってきて、「誰かから電話がかかってきたんだけど、チェックアウトしたからもう出て行ったものと思っていないと応えてしまった」と言う。これが間違いの始まり。昨日電話番号を聞いてあったガイドに電話をかけると「車番33810で今金河路だから探してくれ」という。ホテルを出て金河路までスーツケースを転がして行く。やっぱりタイヤ付きは楽だ・・・と思ったのも束の間、歩道の段差にぶつかったところでタイヤと引き手が同時に大破。仕方なく取っ手を持って歩いて行くと今度はバスが見つからない。バス停一つ分歩いたところで「やっぱり携帯があると便利だよなあ」(公衆電話使おうかと思ったら全部IPカード式で昆が使えなかった)などと思いつつ立ち尽くしていると、向こうからそれらしきバスが走ってくる。ところが実にタイミング悪く他のバスに隠れて車番が見えない。通り過ぎて振り返ってみてみると案の定33810だったのだが、もう後の祭り。向こうはこちらに気がつかずに行ってしまった。
 バスはホテルの方向へ走って行ったので、とにかくホテルに戻れば何とかなるだろうと思いカバンを持って一生懸命歩いて行くと、今度はカバンの取っ手が破壊。腹が立つよりも悲しくなってくる。やむなく両手で腕の前に抱えてホテルに急ぐと、途中で俺を捜しているガイドにようやく出会うことができた。三輪車タクシーに乗ってバスのところまで移動。聞いてみるとどうも向こうもホテルの場所が分からなかったみたいで、俺自身はホテルで待っていれば良かったっぽい。ホテルも俺もガイドもみんな間違いを犯した結果の朝の騒動だった。
 それにしてもカバンどうしよう。


6/27 14:17楽山にて

 疲れた。病み上がりに山を登ったり下りたりはつらい。
 バスはその後も何カ所かで乗客を拾って計十七名で出発。今回はマイクロバスである。9時くらいに高速のガソリンスタンドで一度休憩して(水1.5元を購入)その後ずっと高速を走る。走っている間ほとんどずっとガイドがしゃべってたんだけどほとんど聞き取れなかった。日程の説明とかの他に「三つの代表」がなんとかとか言ってたけど何の話をしてたんだろ?
 高速を2時間ちょっと走って11時ちょっと前に恒例の水晶売り場に到着。ざっと流すけど、ここは他に比べて比較的高いかも。そこからちょっと走って昼食。ほどほどにしておく。「中国語はできるのか?」から始まってまわりの人とちょっと話す。やっぱりこういう時はある程度できると良い。
 食事したら駐車場まではすぐ。そこからこちらの現地ガイドと交代して山門まで歩く。門票は70元。意外と安いなと思ったけど、九賽溝とかと比較した時の話で、普通に考えたらやっぱりかなり高い。
 そこから登ったり下りたりして、大仏の裏の寺院群を見て回るけど、そういうのはもう見飽きた。ガイドの説明も聞き取れないし。で、ようやく楽山大仏に到着。とにかくすごい人、人、人。今日何曜日?黄龍よりもひどい混み方である。大仏の頭の辺では記念撮影する人でごった返している
 ここから自由行動で崖の桟道を足下まで下りて、また頭まで登ってくるんだけど、下り道がまたひどく混んでいる。三分待って二段下りてまた三分待って、の繰り返し。暑い上に中国人は列をきれいに作らないから、汗でびっしょりの腕がべたべたとぶつかり合って気持ち悪い。
 ところで大仏以外に、下に下りていく桟道の途中にも多くの磨崖仏があるのだが、半分近くは破壊されている。イスラムの侵入なんて聞いた事無いしたぶん文革の間に壊されたのだろう。大仏を世界最大だと誇るのは良いけど、そういう負の歴史についてもしっかり公開すべきだと思う。
 大仏について。でかい。でかいけど正直言うとブサイク。ごめんなさい。日本の精緻な仏像をみているとただでかいだけという感じがする。まあ十分に見応えがあるだけのでかさではあるが。あと岷江の流れはなるほど速い(岷江と渡河の合流地点。黄色い水が渡河)。水害は確かに多かっただろうと思う。でも今は大仏のせいで病人やけが人が出そうな混み方である。


6/27 16:20楽山駐車場にて

 暑い。
 今日バスで来る途中何だかわからない50元を徴収されたんだけど(わからなかったけどまわりの人が素直に払っていたので俺もよく確認しないで払っておいた)、どうも楽山のガイド代だったみたい。説明は全然わからなかったけど、移動のガイドとしてはまあ役に立ったので良いかな?でも高い。これはツアー代に入ってないのか?今夜は四川の伝統芸能の公演(150元)もあるみたいだけど、疲れたし、九賽溝は値段に見合わなかったのでパスしようと思う。変脸は見てみたいのだけど、成都なら90元で見られるし。
 大仏を見たらあとはほとんど無し。30分休憩、と言われて座ったのは良いけど、その間ずっとガイドがしゃべりっぱなし。わからないし、疲れているから聞く気にもなれない。そのあとお守りみたいなの(翡翠でできた仏像)の買い物コーナーに連れてかれたんだけどもちろんパス。根本的に手持ちの金もない。そういえば九賽溝のチベット寺院と同様ここでもkaiguanとしきりに言っていたんだけど、どうも开光(=開眼。正確にはkaiguangだけど未だ違いを聞き取れず)のことらしい。
 そこから歩いて駐車場まで戻ってきて、今他の人の戻りを待っているところ。暑いので冷たい水2元を購入。
 そういえば一人タイの人が参加してるんだけど(奥さんが中国人)日本語で話しかけてきてびっくりした。しかも昔(ベトナム戦争の頃)アメリカ軍の中で働いていたのでタイ語よりも英語の方が得意だとか。もちろん中国語もしゃべれる。日本にいるとなかなか気がつかないけど、世界にはいろんな人がいるもんだ。


6/27 21:50峨眉山のホテルにて

 九賽溝に比べると大分良いホテルである。説明には四つ星クラスの設計とあるけど、それはさすがに大げさすぎだが。
 17:00過ぎに楽山を出てしばらく走ったあと(寝てたのでよくわからないけど一時間はかかってない)今度は峨眉山のお茶売り場へ。お茶の入れ方の実演功夫茶(初めて見た)、いろいろなパネル表示など。ここのところずっとお茶を飲んでいるのでちょっとだけ購入しておく。一両の缶54元。みんな結構買っている。
 ホテルはそこからすぐのところ。かなり狭い田舎道に入り込んでどこに行くのかと思ったが、ホテル自体は結構きれいだった。19時に夕食を食べて(語学の話などで盛り上がって楽しかった)今日は終了。本当に何も無いの?と半信半疑だったんだけど、これくらいが普通だよなあ。
 シャワーにお湯が出ないトラブルや、電話でまた按摩などいろいろあったけど、もう寝る。
 今日の歩数 21694歩


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