敦煌

その二 7/2


7/2 20:28敦煌のホテルにて

 空はまだまだ明るい。そろそろ夕方かな?というくらいの感じ。完全に暗くなるのは10時くらいである。外を歩いていると今何時なのかさっぱりわからない。
 今日は六時起床。七時くらいに外に食べ物を探しに行くが、何も見つからない。歩いている人もまばらである。朝から面食べている人もいたけどさすがにそれは勘弁。スーパーでパンとビスケット、栄養快線6.9元。困った時の栄養快線という感じである。
 朝八時。予定通りにタクシーが来て莫高窟へ(こっちの方が有名かな?)。日本人は200元て聞いていたんだけど120元だった。20元は日本語ガイド料で中国人だと100元。中は必ずガイドについて歩かなくてはならない。説明もあるけど、触れられたり写真を撮られたりしないように監視の意味もあると思う。写真好きの中国人もさすがにこの中では写真は撮っていなかった。
 感想。感動した。やはり16窟17窟は特に感動。ついにここまで来ることができた、という感じ。個人的な思い入れが強いかな。あと大仏とか涅槃仏はそれほど心を動かされなかったけど、その壁画の方は見事である。涅槃仏の反対側にあるのだが、有名な唐代の歌舞の絵などは素晴らしい。電気が無いので暗くて見づらいけど、まあこれは仕方ない。
 今現在見学できるのは十窟程度なんだけど、ガイドの話では将来的にはもっと減らすことになるらしい。代表的なもの一つか二つだけを見学して、あとは敷地内に資料館を造ってレプリカを見るようにするとのこと。確かに今の参観方法は、電灯こそ無いものの見る時は扉を開けっ放しにしているので、決して壁画に良いとはいえない。けど本物を実際にこの目で見ることができなくなるというのもいかにも残念である。見たい人は早めにどうぞ。
 次にタクシーは白馬塔へ。途中同乗のカップルが調子が悪くなったと言ってリタイア。莫高窟では外で記念写真を撮りまくって元気だったのに、はしゃぎ過ぎか?本当は莫高窟のあとホテルで休んで夕方六時、涼しくなってから再開という話にもなったのだが、今度は同宿した老人が、今晩の電車でウルムチへ行くから無理だという。寄せ集め集団の欠点である。つうかみんなわがまま過ぎ。
 結局俺と老人で白馬塔へ。15元。ちょうど十二時頃の暑い盛り、写真だけとってさっさと移動する。
 次、鳴沙山。入る前に飯。敦煌拉面7元。ラーメンかと思ったら、素の麺と茄子とトマトの炒め物が別々に出てきた。麺を絡めて食べるらしい。炒め物はおいしかった。
 鳴沙山(含月牙泉)。入場80元、中の車10元、山に上る梯子使用料10元。たかだか砂の山にいくら取る気だ泥棒野郎。
 時間は午後二時、最も暑い時間帯、登っているアホは俺一人(普通は6時くらいに来るものらしい)、しかも中腹までは梯子を使わないで砂丘を登っていく。・・・きつい。おまけに途中で靴が大破。でも頂上からの景色はさすがになかなかである。絶景とまでは行かないけど。だが緑のオアシスのすぐ隣にこういう砂の山、しかも麓にはきれいな泉(月牙泉)というのは不思議なものである。
 で今日は終了。老人は柳園行きのバス停で下り(敦煌に鉄道は通っていない。駅までバスで二時間かかる)、俺はホテルへ。ホテルにつく前に運転手お薦めの果物を買う。李花xinとかいう丸い枇杷みたいな果物。敦煌の特産らしい。1.5斤で4元だったかな?味はまあまあ。枇杷よりは好き。
 ホテルに帰って一休み。日記書いて一時間寝る。5時に起きて窓の外を見たら、あまりの暑さに倒れそうになった。暑い。とにかく暑い。
 と言っていても仕方ないのでホテルの前の店で靴を購入。一時間くらいああでもないこうでもないと試着して、結局258元のやつを購入した。探せばいくらでも安いのは見つかるんだろうけど、靴だけは安物を買うわけにはいかない。あまり値切る気はなくて、ちょっと安くしてよ、と言ってみたら簡単に210元にしてくれた。もっと頑張って値切った方が良かったかなあ?
 その裏の衣服市場で暑さ対策として帽子15元と扇子5元を購入。市場の出口でものすごくいい匂いのする瓜を5元で購入。メロンとほとんど同じ匂いだけど、もっと強い匂い。白蘭瓜というものらしい。その場で切ってもらって食べる。腐る寸前じゃないかというくらい熟しきっていてめちゃめちゃ甘い。これはうまい。お薦め。
 ホテルに戻る途中、広場で夕食。新彊抓飯、羊肉の串5本、香杏茶、全部で17元。串がうまかった。羊肉がすごく柔らかくておいしい。
 でホテルに戻って日記書き中。もう9時をまわったと思うけど、まだまだ空は明るい。
 今日の歩数 22963歩


7/3 18:28トルファン行きバス内

 昨日のことで書き忘れたことをいくつか。ホテルに戻って靴を買う前に、敦煌博物館へ行った。15元。タクシーの運ちゃんに勧められていちおう行ってみたんだけど、なかなか面白かった。周辺の長城の巨大な模型とか、17靴から発見された経典とか、玉門関から発掘された漢代の竹簡とか。地味な建物だけど展示品は良いものがあった。
 夕食食べている間に服務員の姉ちゃんとちょっと話をしたんだけど(テーブル一つに一人ついてるっぽい)二時に鳴沙山へ登った、という話をしたら「热死了」と呆れられた。二時頃は本当に暑い。無茶なまねは程々に。しかし旅行とはいえ本当に中国語の勉強になる。


前へindex次へ