三たび成都

その八 6/29


6/29 19:45蘭州行き列車内にて

 もう八時も近いというのに空がまだ明るい。時間感覚が狂ってしまう。
 今日は七時くらいに起床。部屋の中がざわざわ騒がしいので朝っぱらから掃除でもしてるのかと思ったら、二匹の猫が遊び回っていた。同部屋の外国人が六時くらいにチェックアウトした時、ドアを開けっ放しにしていたので(何考えてるんだか)入り込んだらしい。紙くずで遊んだり、外人が置いて行った食べかけのビスケットを食い散らかしたりしている。発つ鳥跡を濁さず。
 ひとしきり猫と遊んだあと朝食。いつもの店で油条、包子、豆醤1.5元。もしかしたらこの店のものであたったかもしれないのでちょっと怖かったけど大丈夫みたい。食事してMN2の新しいのを公開したり、日記をアップしたり、銀行でお金下ろしたり。
 十一時に荷物をまとめてチェックアウト。合計で一週間以上泊まったこのホステルともお別れ。居心地良かった。荷物担いでバス停まで歩くけど、そこまででもう力尽きてしまったのでタクシーに乗ることにする。同仁路口から白馬寺まで11元。そこから荷物を担いでカートを探しながら歩く。以前に目星を付けておいたところはカートというよりも台車という感じでごつかったのでパスして、もう少し先の火车北站市場の中でカートを買う。始めは別のカバンにしようかとも思ったけど、やっぱりどれも壊れそう。結局タイヤの大きな35元のカートを買う。1元も値切れなかった。足の壊れた重いカバンを担いでたから足下を見られたかな。まあ値段的には妥当だと思うけど。これでカバン問題が解決してくれることを願う。
 カートを転がして駅前で食事。四川名物夫妻肺片を食べようと思って店に入ったんだけどテイクアウトできないみたいだし、冷菜だから量が多くなりそうだし普通の食事にした。青椒鸡蛋、ご飯、スープで16元。スープが一番うまかった。
 駅前で水1.5元と薄荷水1.5元を購入。成都はどうも薄荷水が多くて(麻辣の麻?)一度試してみたかったので。味は予想通りかな。でも意外とまずくはない。
 待合室はすごい人ごみ。カート転がして前の方に進んだら進むことも戻ることも座ることもできないどん詰まりに陥ってしまった。食べ過ぎでお腹は張るし、人は多いし、列が動くまでかなりつらかった。
 電車の中は相変わらず。お茶飲んだり本読んだり音楽聞いたり景色見たりDSやったり。特にお茶とDSは欠かせない。
 夕食は外人が残していった未開封のカップラーメンとスーパーで買ったビスケット(二つと水で六元)あと西瓜2元。今年始めての西瓜。
 列車は成都から北へ向かっているはず。この辺はさすがにトンネルが多い。蘭州は天水の先である。
 最後に成都の印象。成都はとにかく街が清潔である。上海や深圳などは日本にも負けないピカピカな街路がある反面、一歩裏へ入るといかにも中国という汚い街路が多いのだが(深圳は比較的少ないが)、成都はそれが無い。もちろん古い町並みはあるのだが、ゴミなどの汚さが無くてとても歩きやすい。清潔感でいえば今まで行った都市の中で一番である(二番目は杭州、汚いのは広州と貴陽かな)。その点結構過ごしやすいところだと思う。あの暑さと辛さ(と山椒)が無ければ、であるが。とにかくあの麻辣には閉口させられる。おいしいんだけど毎日食べたら体が持たない。
 ま、とにかく観光目的だと成都はかなり面白い。これからは上海・北京経由で九賽溝直行ツアーなどもできると思うが、成都も悪くない。中国語がある程度できるなら成都からの九賽溝格安弾丸ツアーもまた思い出になると思う。
 今日の歩数 11459歩


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