1月

1/6 AKIRA →Amazon
懐かしい 大友克洋
まず何より懐かしいです。
十年ぶりくらいに見るのかなあ?
ラスト付近しか覚えていないようでいて、結構覚えているもんですね。
所々のセリフははっきりと覚えていて、懐かしさにひたりながら見ていました。
昔見た時は、絵的にはすごいけど内容はよくわからんという感じだったんですが・・・
今見てもやっぱりいまいち分からないですね。
面白いんですが。
昔に比べればもちろんだいぶ理解が進みましたが、
それでもいまいちはっきりしないです。
ナウシカと同じで原作読まないとダメなのかな?
ま、なんにせよさすがにすごい映画です。



1/7 歓楽通り →Amazon
・・・ パトリス・ルコント
なんかマンネリですね。
これだけ信念を持って同じような映画を作っているのを考えると、
大いなるマンネリと呼んでも良いかもしれません。
そのしつこさと画面は評価できると思いますが、
新鮮さは無いです。
ここまで来るとほとんどマゾですね。
橋の上の娘』くらいまではよかったんですが、
さすがにもうついて行けませんでした。
まあルコントファンならありかも。



1/8 スティグマータ 聖痕 →Amazon
まあ ルパート・ ウェインライト
ちょっと違った視点からの『エクソシスト』?
サスペンスというか謎解きの要素も加えてあって、
キリスト教に興味がないという人でも
そこそこ見れる映画だと思います。
ストーリー的にはよくわからないところも多いですけどね。
アラメイダ神父は主人公のガブリエル・バーンを
何のために誘惑しようとしたのか、とか。
そういえばガブリエル・バーンって神父とか悪魔の役ばっかりのような気が・・・
主演のパトリシア・アークエットの方はほとんどずっと血まみれで
何だか見ていてかわいそうでした。
(痛そうってことじゃなくて、きれいなところを見せられないので)



1/9 フライドグリーントマト →Amazon
おすすめおすすめ ジョン・アブネット
別に期待しないで見てみた映画だったんですが、
すごく良い映画でした。
こういう話の的が絞られない映画っていうのは
だらだらしがちであまり好きではないのですが、
これはとてもよくまとまっていて飽きる事無く見る事が出来ました。
(まあ殺人事件が中心とも言えますが)
現在の物語も昔話も、とても良く出来ています。
感動を無理に押し付けて来ないで、
でも自然と心が温まってくるような良い映画だと思います。
あと役者、現在側のキャシー・ベイツとジェシカ・タンディ、
特にジェシカ・タンディが素晴らしいですね。
素晴らしい映画です。
いまいち知名度が低いような気がしますが
(『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』の方が有名なような、
って全然違いますね)
ぜひ見てみてください。



1/9 回路 →Amazon
わけ分からん 黒沢清
確かヨーロッパで結構評判の良かった映画なので
どうかなあ、と思ってみてみたんですが、
やっぱり意味分かりませんでした。
CURE』はまあまあよかったかなあと思うんですが、
これはもうさっぱり。
別に怖くもないし。
驚いたのは、エンドロールくらいかな?
「Coccoかよ!」
それだけ。



1/9 カンフーハッスル →Amazon
ありえねー!? チャウ・シンチー
うーん、あまりチャウ・シンチーを見ない人にはこれもありかなあ?
個人的にははっきり言ってハズレでした。
チャウ・シンチーの映画ってナンセンスギャグのオンパレードなところが面白かったんですが、
喜劇王』あたりからだんだんドラマ路線に行きつつあるんですよねえ。
この映画にいたってはギャグ半分、本気半分と言った感じで、
昔のバカ映画を好きなファンにとっては「ちょっと違う・・・」
という感じじゃないでしょうか?
少なくとも自分はそうでした。
裸見せたがり、カンフーやりたがりなのは前からなので良いんですが、
コメディアンとしての本分を忘れているような気がします。
(ン・マンタ出てないし)
カンフーって言ったってジェット・リーとかの本物のアクションに比べたら、
しょせんまがい物のお遊びですしね。
シンチー映画恒例の美人女優、今回のホアン・シェンイーは
さすがにかわいかったんですが、出番少なすぎるし。
俺としてはちょっと違った意味で「ありえねー!」チャウ・チャウシンチー映画でした。
ちょっと昔にこだわり過ぎかなあ?
ま、最近のチャウ・シンチーの映画が好き、とか
あんまり見たことない、という人には良いのかもしれません。



1/10 欲望という名の電車 →Amazon
まあまあ エリア・カザン
邦題は電車ですが、原題は路面電車なんですね。
初めて知りました。
全然どうでも良い事ですが。
ビビアン・リー、はじめの方はちょっと大げさすぎるかなあ、と思ったんですが、
最後の方とかなかなか迫力があって良かったです。
(そういえば『七色いんこ』の『欲望という名の電車』のあらすじでは
主人公が実はヒョウタンツギだった、というラストなんですが、
映画版はヒョウタンツギじゃなかったですね。
ちょっとがっかり)
映画というよりも舞台っぽい演技なのかな?
セリフ回しなんかは特に舞台そのままという感じです。
もちろん舞台を見たわけではありませんが。
あ、あとマーロン・ブランドが男くさくて良かったです。
マーロン・ブランドというと『ゴッドファーザー』とか『地獄の黙示録』とか
(齢取ったあとの映画というせいもありますが)
ちょっとたるんだイメージがあったのですが、
これは格好良いですね。
すごくおすすめ、という事はありませんが、
まあ見ておいても良いんじゃないかと思います。



1/12 英雄の条件 →Amazon
まあ ウィリアム・フリードキン
前半、かなり展開がたるいです。
後半はまあまあ面白くなるんですけど、そこまで持つかなあ?
テレビとかだと途中で見るのをやめちゃう人が多そうな感じがしました。
ラストはちょっと淡白すぎるような気もするし、
後日談も蛇足のような気がするし、
法廷シーンもそう迫力があるわけでもないし。
じゃあつまらないかと言うと、そうでもないのがちょっと不思議なんですよね。
意外と悪くはないんです。
渋い役者陣が光っているのかな?
正直よくわからないのですが、まあ見て良かったかな、という映画。
メチャクチャ面白いというわけでもないので、あまりおすすめはできません。
真面目にどう評価していいのかよくわかりません。



1/13 めぐり逢う大地 →Amazon
まあまあ マイケル・ウィンターボトム
なかなか渋い佳作なんですが、ちょっと物足りないかなあ?
まあまあ面白いんですけど、映画にのめり込ませるような要素が無いんですよね。
ボーッと見ているうちに、あ、終わった、という感じの映画。
ただミラ・ジョボビッチは良かったです。
アクション女優のイメージが強いですが、さすがにきれいですね。
そこはまあ良かったと思います。



1/14 耳に残るは君の歌声 →Amazon
おすすめはしませんが サリー・ポッター
一言で言えば、「父を訪ねて三千里」。
なのかと思ったら、そうでもなくてちょっと意外でした。
どちらかというとトニー・ガトリフっぽいかな?
起伏少なくて盛り上がりもあまり無い映画なんですが、
こういう物静かな映画はわりと好きです。
好き嫌いがはっきりと分れると思いますけどね。
そう悪くないと思いました。
ま、おすすめはしません。



1/21 シェルブールの雨傘 →Amazon
まあまあ ジャック・ドゥミ
ミシェル・ルグランの音楽は良いんですが・・・
こういうミュージカル?はやっぱり違和感が大きいです。
歌って踊るミュージカルに慣れてしまっているので。
それに厳密に言えば踊りどころか歌もないですよね。
歌っているというよりも、歌詞ではなく普通のセリフに節をつけてしゃべっているだけのようで。
でもラストはなかなか感動しました。
繰り返しになりますが、音楽はやっぱり良いです。
ラストの音楽の効果は大きいですね。
でストーリーとしてはあれで良かった、のかな?
まあ見て損はないけど、個人的には違和感の非常に大きな作品でした。
見る人によるかも。



1/22 郵便配達は二度ベルを鳴らす →Amazon
なんでしょう? ボブ・ラフェルソン
なんなんでしょう?
としか言いようがありません。
話のポイントが絞られていないので、サスペンスで盛り上がりそうになってもすぐに山場が終わって別の展開へ行ってしまいます。
何とも乗り切れない映画。
ネタとしては古典的だし、ジャック・ニコルソンとジェシカ・ラングと俳優も良いんだから、もっと普通に作れば普通に楽しめる映画になったと思うんですけどね。
もったいないです。
ちなみにジェシカ・ラングはいかにもアメリカの古典的美人という感じで、それは良かったと思います。
ちなみにタイトルは意味わからないです。



1/22 ダーティーハリー2 →Amazon
まあ テッド・ポスト
何から何までいかにもアメリカンな映画。
なんだかんだやっているわりには最後結局アクションでおしまい、というお気楽さがまた良いです。
あとクリント・イーストウッドはさすがに格好良いですね。
山田康雄の吹き替えも決まっています。
ただ・・・
なんで2から5までの放送なんでしょう?テレビ東京さん。
1とのストーリー上のつながりはあまりなさそうですが、ちょっとねえ。
なんともテレ東らしくて面白いとも言えるし、見る側としては腹立たしくもあるし。



1/23 木曜組曲 →Amazon
おすすめ 篠原哲雄
全然期待していなかったんですが、結構面白い映画でした。
サスペンスだとばかり思っていたのですが、ちょっと違いますね。
もちろんサスペンスがメインなんですが、単なる犯人探しとは違う
しっかりしたドラマに仕上がっています。
ラストは「え、そうなの?」と思わせておいてうまく落としていますしね。
あと、最近ありがちなテレビドラマの拡大版にはなっていなくて、
ちゃんとした映画としてみることが出来ます。
監督がうまいんでしょう。
(『Jam Films』の短編しか見たことがないですが。
あれはなかなか面白かったです)
別の作品もちょっと見てみたいと思います。



1/25 友へ チング →Amazon
・・・ クァク・キョンテク
結構ヒットした映画らしいですが、それほどのことは・・・
大したことのない普通の映画だと思いました。
正直見るべきところがあまりないんですよね。
男同士の友情,の物語なわけですが、いくら何でもくさすぎます。
(まあこういうむさ苦しい映画を平気で作れるところが
韓国映画の強さなんだと思いますが)
理想像を描いたのかもしれませんが、人間ってもう少し複雑なような気がしました。
ラストはまあまあ感動しましたけどね。
あと、吹き替えの子供の声優はひどすぎ。



1/25 ダーティーハリー3 →Amazon
まあまあ ジェームズ・ファーゴ
まあ、まあ、と言った感じ。
2よりは良かったと思います。
コミカルな部分が増えてみやすくなっているし。
アクセント?の女刑事もなかなかいい味出していますね。
走り方が何だかかわいいです。
(刑事っぽくないけど)
そこらへんも含めて、相変わらずレトロアメリカン調。
特別代り映えもしないけど、安心して見ることが出来るシリーズ、といったところでしょうか。



1/26 ダイバー →Amazon
まあまあ ジョージ・テイルマンJr.
全体的になかなか面白いとは思うのですが、
一番の山場がないのでちょっと盛り上がりに欠ける感じがするかもしれません。
小さな山場(中くらいかな)は三カ所あって、それなりに迫力もあるのですが、
すぐに終わって次の展開、という感じでいまいち乗り切れないんですよね。
リズムが悪いというか。
まあ、俳優、というかデ・ニーロとキューバ・グッティングJr.はさすがにうまいので、
とりあえずそれだけ見るだけでも十分ではあると思いますけど。



1/27 ダーティーハリー4 →Amazon
まあまあ? クリント・イーストウッド
シリーズを見ていて思ったんですけど、別にそんなにダーティというわけではないような気がしました。
ダーティというとお金の面を想像してしまいがちですが、
そういうのではないんですよね、単に暴力的だというだけで。
まあポパイが暴力的だという感覚の国では
あれで十分ダーティなのかもしれません。
(日本がおかしいのかな?)
あとやたらに車ばっかり出てくるというのもいかにもアメリカ的ですよね。
アメリカが舞台の映画は多かれ少なかれみんなそうですが、
このシリーズはクリント・イーストウッドの男くささも手伝ってか、
余計に目立つように思います。
で、この映画はというと・・・
まあ普通。
クリント・イーストウッド本人が監督していますが、
そう大きくは変わらないような気がしました。
もちろん犬を使ったりと違う雰囲気はありますけど、
監督の個性の違いの範囲かな、という感じです。
ラストはさすがにうまいかなあと思いましたけどね。
しかし夜の遊園地というのはまた古典的ですよね。
全体的にまあまあです。



1/28 アウトライブ 飛天舞 →Amazon
クソ キム・ヨンジュン
韓国製武侠映画ということでけなす気満々で見始めたのですが、
途中でバカバカしくなって、他のことをやりながら片目で見ていました。
一応武侠もののお約束事は押さえてはあるんですけどね、
韓国語が違和感大きすぎるのと、あとスケールが小さすぎます。
まるでテレビ番組を見ているみたいです。
その上話がわけ分からないし。
登場人物がみんな顔が似ているせいもあるし、
全然説明してくれないせいもあって全く意味わかりません。
あと肝心のアクションシーンもダメダメ。
カメラワークが速すぎてものすごく見づらいです。
ハリウッド製のワイヤーアクションもそういうの多いですよね。
ヘタクソなのをカメラでごまかそうとしているのでしょうか?
そこらへんは全く見る価値無いです。
まあ一言で言って駄作です。
・・・結局けなしました。



1/29 10ミニッツ・オールダー →Amazon
意味不明 ベルナルド・ベルトルッチ、マイク・フィギス、イジー・メンツェル、イシュトヴァン・サボー、クレール・ドゥニ、フォルカー・シュレンドルフ、マイケル・ラドフォード、ジャン = リュック・ゴダール
監督は豪華です。
けど。
ほとんどの作品が意味わかりません。
ストーリーはだいたい理解できるんですよ、どの映画も。
でも、じゃあそれで何を言いたいのかといわれると全然分からない。
面白くもないし。
ラストのゴダールは意外とまあまあだとは思いましたけど、
でもやっぱり分からないです。
短編集だから、一つ二つはこういう実験的?な映画が挟まっていても良いと思うんですけど、
そればっかり続くといい加減マンネリです。
二時間の実験映画よりもつまらないと思います。
非常に客を選ぶ映画。
おすすめしません。



1/29 スウォーズマン 女神復活の章 →Amazon
どうだろう? チン・シウトン
ジェット・リーもロザムンド・クワンも出ていないという事でがっかりだったんだけど(蛇使いも)、意外と面白かったです。
剣士、オカマの教祖、忍者、無敵艦隊、潜水艦、果ては山海塾まで登場して、
もうメチャクチャです。
そこらへんを素直に?楽しめる人には非常におすすめ。
無茶な設定と展開を楽しむための映画です。
ただし前作(『女神伝説の章』)を見ていないと分からない点が多いかもしれません。
レズなの?とか。
(東方不敗は本当はおじさんです)
ところでこの日本人どもは一体どこから連れてきたんでしょう。
演技下手すぎ。
そこらへんも見ていて面白いです。
結構楽しみました。



1/30 21グラム →Amazon
まあまあ アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
さすがですね。
監督といい俳優といい見事です。
ナオミ・ワッツ(好きなんですよ)、ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、
また玄人好みの渋い俳優を集めたもんです。
ただねえ、ストーリーの方は・・・
そこまでややこしくする必要があるんでしょうか?
難解とまでは言いませんが、不必要に難しくしすぎているきらいがあります。
もうちょっとストレートに作っても良いんじゃないかと思いました。
そういえばこれ見ていてちょうど『ミスティック・リバー』を思い出しました。
あれと比べるとこちらはちょっと落ちますが。
まあ実力はさすがにたいしたものだと思います。
問題は次にどういう映画を撮るかですね。
同じようなものばかり作っていないで、次はぜひ今までとは違った路線の映画を作って、
幅を広げて欲しいものです。
ガイ・リッチーみたいに三作目で路線を変えて大コケするのも
それはそれでまた良し、です。



1/30 彗星に乗って →Amazon
まあ カレル・ゼマン
何とも不思議な雰囲気の映画。
ちょっと「ほら男爵の冒険」っぽいです。
(手塚治虫の『ロストワールド』っぽいところも)
この映画の見所はやっぱりセル?アニメーションや
パペットアニメーションなどの様々な技術による不思議な世界でしょうか。
そういう技術自体もいろいろと面白いですが、
ただそういうのを見せるだけでなく、
ストーリーや雰囲気など全てを融合して完結した世界が完成されていると思います。
技術だけならもっと面白い効果も出せるのかもしれませんが、
そういう小手先の見栄えに走らず全体として世界を提示できているのがすごいと思います。
たまにはこういう変わったものもいいと思います。



1/31 田園に死す →Amazon
まあまあ 寺山修司
なんというか、怪奇映画ですね。
ホラーというか「怪奇」。
もちろんそれを意図したものではないんでしょうけど、
サーカス?とか恐山とか、家の中も、何だかやたらに怖いです。
もちろんそれだけではなくいろいろな点でも面白いんですけどね、
どうしてもそこに目がいってしまいますね。
しかしこういう、一歩間違えばゲテモノというかキワモノになってしまいかねない映画を
しっかりとした確信を持って作っているというのはさすがだと思います。
映画以上にその点に感心しました。
変わったものを見たいという人にはおすすめかな?


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