ワルシャワ
その一 2/17
ワルシャワ(→)(この辺)到着。ワルシャワの滞在は意外と悪くない。そこそこ英語が通じるし(といっても駅とユースホステルだけだが)、街は雪が少なくて歩きやすいし、町中の至る所に地図もある。また英語の看板も多い。ここに来てロシアのあのキリル文字(→)の看板がいかにプレッシャーだったか実感した。ロシア語もポーランド語もわからないことに変わりがないのだが、見慣れたアルファベットだというだけですごくほっとする。そして何よりも食事がしやすそうである。ロシアではパンをかじるか、一か八かで店に飛び込むかの二つに一つに近かったのだが、ここは写真と値段をちゃんと表示した看板が多く、店に入りやすいし、パンだけでなくブリトーやケバブやハンバーガーなど選択肢が多い。しかもうまそう。やはり食事は重要である。
公園のベンチに座って日記をつけている。ワルシャワはロシアに比べてすごく暖かい。モスクワやサンクトペテルブルグでは野外で休憩するなんて思いもよらないことだったが、ここでは日が当たっていれば十分に暖かい。ロシアで忘れかけていたお日さまのありがたさを思い出した。
昨日の件。朝八時(モスクワ時間)起床。起きた時には同室のおじさん二人はもう下車していて(たぶんオルシャーとミンスク)、以降は俺一人になる。
朝、昼と買っておいたパンやポーランド国境で売りつけられたチキン(おいしかったけど)などを食べる。運がいいことにコンパートメントの中に電源があったので、iBookを出して日記の作成などをする。
ポーランド国境でしばらく停車して台車の交換、出国・入国手続き。税関申告書が全てロシア語で困ったが、旅行社でもらったパンフレットにサンプルが載っていたのでそれを参考に適当に書く。どこから来たか、とか行き先とかがよくわからなくて(そもそもロシアの申告書なのかベラルーシのものなのかが不明である)空欄で出しちゃったんだけど、何も言われなかった。入国の際は警官が乗り込んで来て荷物チェック。ちなみに女の車掌さんが申告書を配りに来たとき「イパニマーヨ?」と聞かれたので「イパニマーヨ」(わからない)と答えたら、「あ、そう」という感じで行ってしまってちょっと驚いた。助ける気がないなら聞くなよ。
列車は定刻にワルシャワ到着。ここで予想外の問題に直面する。当然中央駅につくものと思っていたのだが、どうも郊外の別の駅に着いたらしい。インフォメーションというカウンターがあるものの英語はほとんど通じないし、中央駅の行き方を聞いても、そこからバスが出てるけど何番だかわからない、という何とも中途半端な回答しかもらえない。
仕方ないのでバスターミナルを三十分ほどうろうろしたものの見つけることができず、タクシーにするか、とあきらめかけた時、ちょっと遠くに路面電車の駅があることに気がついた。これが見事に正解で、七番の列車がユースホステルのある国立博物館を通るらしい。
しばらく待って乗り込んだのだが・・・今度は金の払い方がわからない。カード用の機械はあるのだが、もちろんカードなんか持ってないし、車掌も乗ってないし。でちょっと困ってたら、ポーランド人もほとんどカードとか使わないで勝手に乗り降りしてるみたいなので、郷に入れば、ということで俺も何も払わないで下車する。特に問題は無かった。
ユースホステルは博物館の向いという説明の通り簡単に見つかる。ドミで一晩32.4ズローテ(以降zl)、とりあえず二晩泊まることにする。以前ネットで調べていたらどこかのサイトのユーザー評価欄でボロクソに書いてあったのだが、部屋はきれいだし英語は通じるし安いし特に問題無い。唯一の不満はネット接続環境が無いことくらい。ただ変なのが営業時間で、AM6:00〜AM10:00、PM16:00〜PM24:00がオープン時間、とのこと。俺はてっきり10〜16時は門が閉まるのかと思ったらそうじゃなくて、宿泊者はその時間帯はホステルから出て行け、とのこと。何のためにそんなわけわからん規則が必要なんだろう?長期滞在には向かなそうである。ただしきれいだし、中央駅まで歩いて20分程度でロケーションも良いし、そんなに悪くない。
寒くなって来たのでそろそろ動こう。今からゆっくり歩けば16時過ぎにホステルに着くはず。
昨日とうってかわって今日は一日曇りの寒い冬の一日。といってもロシアのように凶悪な寒さではなく、日本人が想像できるレベルの寒さである。
おとといの続きから。ユースホステルにチェックイン後歩いてCentrum方面に行ってみる。歩いて15分くらい。ワルシャワの中心部らしく高いビルがいくつか建っていて、近代的な夜景を見ることができる。隣が中央駅(→)だったのでついでに行ってみる。入り組んだ地下道を適当にうろうろしていたらチケット売り場に出たのでプラハ行きの電車を確認。きれいなinformationのブースがあって英語もばっちり通じる。素晴らしい。英語万歳。プラハ行きは一日二本で朝と夜、大体250zlくらいとのこと。現金が足りないので翌日また来ることにする。
帰りがけ、地下道の食堂で食事。ポーランドの料理なのかどうかわからないけど肉野菜のあんかけご飯みたいなの10.5zl。そこそこおいしかった。ちなみにこの店はサイゴンカフェ(ベトナム料理?)、他にルクソールやスフィンクス、ロンドンステーキハウスなど妙な名前のレストランが多い。
帰りがけグレープフルーツジュース1L4.8zlを買って帰る。列車の中で日記の整理を出来たおかげで夜は時間があったので、旅に出て初めて、持参した中国ドラマのDVDを見る。天龙八部。まだいまいちよくわからない。
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